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ハードウェア無料配布でデータ収集 - AI開発に焦点を定めるアンディ・ルービン氏

2016.02.10

Updated by WirelessWire News編集部 on February 10, 2016, 11:17 am JST

「Androidの生みの親」として知られ、現在はプレイグラウンド・グローバル(Playground Global;以下、プレイグラウンド)という投資ファンド兼インキュベータを運営するアンディ・ルービン(Andy Rubin)氏(元グーグル)が、自動車のダッシュボード用ビデオカメラ(ダッシュカム)を一般に無料配布して世界のリアルタイム・データを収集する計画を進めようとしていることが、米国時間9日に公開されたWired記事で明らかになった。

同記事によると、ルービン氏はプレイグラウンドが支援するあるベンチャーとともに「Google Street View」に似たビジュアルマップの開発を進めようとしているという。このビジュアルマップと「Street View」との違いは表示されるデータの即時性で、「Street View」では画像データが定期的にしか更新されないのに対し、ルービン氏らはリアルタイムで更新される仕組みを想定。この仕組みで用いられる映像データをクラウドソース方式で収集するための手段となるのがダッシュカムで、同社は記録されたデータを提供してもらうことを条件にダッシュカムを無料で配布することを検討しているという。

なお、プレイグラウンドでは人工知能(AI)開発に必要となる膨大なデータの収集手段として、このダッシュカムをはじめとして、ほかにも数多くのハードウェアを開発していく考えだという。

Wiredによると、ダッシュカムは、ロシアでは交通事故の際に証拠として使われる映像の記録手段として広く普及しているものの、他の地域ではさほど利用されていないという。

この話題を採り上げたSlashGearでは、やはりクラウドソース方式で街路のヴィジュアルマップを開発しようとしている「Mapillary」というオープンソースの取り組み、そして独大手自動車メーカー3社がノキアから取得したHEREによるユーザーのスマートフォン・アプリを活用したフィードバック収集の取り組みにも言及している。

【参照情報】
ANDY RUBIN UNLEASHED ANDROID ON THE WORLD. NOW WATCH HIM DO THE SAME WITH AI - Wired
The inventor of Android wants to give you a free dashboard camera - The Verge
Andy Rubin plans Gmail model for AI-teaching dashcam - SlashGear

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