original image: Wonderlane(CC BY)
米ヤフーでまた内紛 - 株主のヘッジファンドが取締役の総入れ替えを要求
2016.03.25
Updated by WirelessWire News編集部 on March 25, 2016, 12:15 pm JST
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2016.03.25
Updated by WirelessWire News編集部 on March 25, 2016, 12:15 pm JST
米ヤフー(Yahoo)の株式1.7%を保有するヘッジファンドのスターボード・バリュー(Starboard Value;以下、スターボード)が、マリッサ・メイヤー(Marissa Mayer)CEOを含むヤフー取締役全員の入れ替えを求める要求を行ったことが米国時間24日に明らかになった。同社経営陣との間で何らかの合意が得られない場合、6月末に開かれる株主総会に向けて、委任状争奪戦に発展する可能性も示唆されている。
WSJなどによると、スターボードの今回の動きの背景には、ヤフーが進める中核事業の売却に関し、一部の株主の間でメイヤーCEOら経営陣に対する不信感の高まりがあるという。スターボードは今年1月に、メイヤー氏を含む取締役の更迭を目指すことを明らかにしていたが、今回同社のジェフリー・スミス(Jeffrey Smith)CEOをはじめとする9人の取締役候補者を立てて、現経営陣に中核事業の迅速な売却を迫った格好とされている。
ヤフーは検索やメール、ニュースなどを含む主要インターネットビジネスの売却計画を進めており、すでに複数の売却候補先と話し合いを開始している。Re/codeでは、具体的な売却先候補について、AT&T、ベライゾン(Verizon)、コムキャスト(Comcast)の通信大手各社や、TPG、KKR、アドベント・インターナショナル(Advent International)、ビスタ・エクイティ・パートナーズ(Vista Equity Partners)といったプライベート・エクイティ・ファンドの名前を挙げている。いっぽう、WSJでは、ベライゾン、TPG、KKRに加えて、IAC/インタラクティブコープ(IAC/InterActiveCorp.)、タイム(Time)の名前も挙げられている。
Re/codeによると、ヤフーの現在の時価総額は約325億ドルで、そのうち同社が所有するアリババ(Alibaba)やヤフージャパンの株式を除いた中核事業の評価額は推定60億〜80億ドル。またヤフー側では100億ドル程度の事業売却を希望していることや、ヤフーと検索広告関連の契約を結んでいるマイクロソフト(Microsoft)が売却先候補の各社に対して、10億ドル程度の資金援助を持ちかけていることなども伝えられている。
【参照情報】
・Starboard Launches Proxy Fight, Seeking to Oust Yahoo’s Board - WSJ
・Yahoo Investor Starboard Value Pursues Full Board Control - Bloomberg
・Microsoft Tells Possible Yahoo Buyers It Would Consider Backing Bids With Big Bucks - Re/code
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