画像はイメージです original image: © aradaphotography - Fotolia.com
アップル、BMW、ダイムラーとの協議を打ち切り(独Handelsblatt報道)
2016.04.21
Updated by WirelessWire News編集部 on April 21, 2016, 18:08 pm JST
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2016.04.21
Updated by WirelessWire News編集部 on April 21, 2016, 18:08 pm JST
アップル(Apple)とダイムラー(Daimler)ならびにBMWとの間でそれぞれ続けられていた電気自動車(EV)開発に関する交渉が打ち切られたとする自動車業界関係者の話が独Handelsblattの英語版で報じられている。
同記事によると、アップルは部分的な自動運転機能も備えたEV開発を視野に入れて両社と交渉を続けていたが、「開発プロジェクトの主導権をどちらが握るか」「EVから集まるデータをどちらが保有するか」といった点で、ダイムラー、BMWのいずれとも結局折り合いが付かなかったという。
また、自動車メーカー側が顧客データの保護をそれぞれの将来に向けた戦略上の重要項目と捉えているのに対し、アップルが自社のクラウド(上にある)ソフトウェアを緊密な形で組み込んだEVの開発を望んだとする記述からは、EV車輌から無線通信網を通じて集まる各種のデータをどこに保存するか、あるいはアップルの運営する巨大データセンターにデータを保存するとした場合に、自動車メーカー側にはどの程度のアクセスが認められるかといった点で話が物別れに終わったことなどが推測できる。
それぞれの交渉が打ち切られた時期については、BMWとの交渉が昨年で、ダイムラーとの交渉はそれよりも最近となっている。またこの話題に触れたElectrekでは、昨年7月にアップルとBMWとの交渉が物別れに終わっていたとする話が報じられてたとしている。
アップルが「Project Titan」というプロジェクトでEV開発を進めており、またそのために自動車業界出身者の採用を進めているといった話が以前からWSJをはじめとする複数の媒体で報じられてきている。また最近では、アップルが自動車製造に関してマグナ・インターナショナル(Magna International)と協議を進めているという話も伝えられていた。マグナについては、今回のHandelsblatt記事にもアップルの交渉相手として名前が挙がっているが、社名以外の具体的な記述は見当たらない。
さらに同記事中には、アップルが自動車開発のために主にドイツの技術を利用しようとしており、そのための人材集めをベルリンに設けた拠点で行っているとする一節もあるが、これは先にフランクフルト・アルゲマインが伝えていた「ベルリンへのデザイン拠点開設」の報道とも一致すると思える。
なおHandelsblattでは現地時間21日にこの話題に関するさらに詳しい記事を公開予定としている。
【参照情報】
・Exclusive: BMW, Daimler Reject Cooperation with Apple over “iCar” - Handelsblatt
・Report: Apple’s negotiations with Daimler & BMW for ‘Titan’ car project fall apart - Electrek
・BMW and Daimler reportedly end talks with Apple over rumored car project - The Verge
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