original image: Timothy Vollmer(CC BY)
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米連邦控訴裁判所が現地時間14日、米連邦通信委員会(FCC)で採択されていた「ネット中立性」に関する新ルールについて投票を行い、賛成2、反対1で同ルールを支持することを決定したという。
FCCは昨年2月に「Open Internet Order」という規則を採択していたが、このなかには、ISP事業の区分を現在の「情報サービス」(「Information Services」)から、公益事業などと同じ「通信サービス」(「Telecommunications Services」)に変更する内容などが含まれていた。それに対し、AT&T、ベライゾン・コミュニケーションズ(Verizon Communications)、コムキャスト(Comcast)などのブロードバンド事業者は「新ルールがイノベーションや投資を阻害する」としてFCCの動きに反発、またブロードバンド事業者がつくる業界団体などがFCCを提訴していた。
ワシントンDCの連邦控訴裁判所では、2010年と2014年にもFCCが採択した「ネット中立性」に関するルールが審査されていたが、その際にはISPをFCCの管轄である通信サービスに定義づける内容がなかったこともあり、このルールは却下されていたという。
FCCのトム・ウィーラー(Tom Wheeler)委員長は、連邦控訴裁が下した今回の決定について、「あらゆるウェブに自由に接続できてしかるべき消費者やイノベーターにとっての勝利」とし、「インターネットが今後もイノベーションや自由な表現、経済成長の最高のプラットフォームであることを保証するもの」としている。
なお、今回の決定については最高裁判所への控訴することが可能で、AT&Tでは、控訴の姿勢を示しているという。
【参照情報】
・Appeals court upholds FCC's net neutrality order - The Verge
・FCC’s Net-Neutrality Rules Upheld by Appeals Court - WSJ
・Obama’s Web Rules Upheld in Win for Google, Loss for AT&T - Bloomberg
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