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レノボ・ジャパンは2016年6月30日に「ITの力で由比ガ浜にWOW!な体験を」をコンセプトに、 新しい体験を提供する海の家『Lenovo House at Quick Silver(レノボ・ハウス アット クイックシルバー)』を、 2016年7月1日(金)~8月31日(水)までの2ヶ月間、 由比ガ浜海水浴場(神奈川県鎌倉市)にてオープンすることを発表した。

3年目を迎えるレノボ・ハウス

今年で3年目となるレノボハウスでは、指紋認証によるキャッシュレス・デバイスレスな新しい海の家体験を提供する。これは指紋を決済IDとする生体認証決済サービス「Liquid Pay」により、ビーチの悩みであるお財布問題をITで解決する。キャッシュレス・デバイスレスを実現し、手ぶらで決済できる。

また地元関係団体・企業と協力し、オリジナルアプリ「JOYin!」を使って、海の家でくつろぐ来場者に地域の観光情報を提供する。「JOYin!」はレノボ・ハウスの各テーブルに「YOGA Tab」を設置してあり、「YOGA Tab (Windows モデル)」にはオリジナルアプリ「JOYin!」をインストールされており、食べ歩きの観光客で連日賑わう「小町通り」や、鎌倉大仏で名高い「高徳院」、鳩サブレーで有名な「豊島屋」など、地元の観光案内をはじめとする様々な情報を来場者へ提供する。

他にもレノボ・ハウスのコンテンツとして、レノボ・ハウスの壁面に大画面オールインワンPC「YOGA Home」を10台連結した大型インフォメーションボードを設置しており、鎌倉の観光名所や旧跡を美しい画像、動画で紹介する。

さらにレノボ・ハウス内に用意した、由比ガ浜の海でまるでサーフィンをしているかのように見える3Dアートコーナーで写真を撮影し「YOGA Tab 3 Pro 10」に実装したSNSフォトプリントサービス「SnSnap」を使って、その場でプラスティックカードに画像プリントを施したキーホルダーを作ることができる。VIP Roomでは「YOGA Tab 3 Pro 10」のプロジェクター機能を活用した「YOGA シアター」を楽しむことができる。

レノボではレノボ・ハウスを2016年経済産業省からJTBコーポレートセールスが受託し、 10月から実証を予定している「おもてなしプラットフォーム(国内消費の増大に向けた事業者・地域間連携)事業」のコンソーシアムの一環として、 ツーリズム+ICTビジネス開発の実例の場と位置付けており、最先端ITの活用により、来場者サービスを充実させるだけでなく、鎌倉の地域活性化にも貢献していく。

海辺で本当に欲しいもの:無料充電スポットとWi-Fi

海の家から情報発信して地域貢献も良いことだろうし、最先端な海の家も良いだろうが、本当に海辺でほしいのは、充電器と無料でアクセスできるWi-Fiだ。

海ではスマホで写真撮ったり、その写真をネットにアップしたり、LINEをやったり、海に行くまでにすでにスマホの充電がかなりなくなっている。どこでも誰でもすぐに無料で急速充電できる環境があると嬉しい。

また現在多くの海では電波も入り、問題なくスマホでの通信を行うことができる。それでもビーチや海の家にて無料でWi-Fiに接続できれば、さらに嬉しい。海で撮影した動画をネットにアップしたり、海の家でシアターに行かなくとも、海辺で動画を楽しむことができる。海辺でもパケットを気にしないで動画を見たい。

観光情報よりもインフラ整備

「ツーリズム+ICTビジネス開発」というと、多くの場合が地域の観光名所などの情報発信が取り上げられることが多い。ただ観光名所の情報はすでに多くのメディアやネットで検索すればいくらでも出てくるし、観光地に行ってからそこで新たなアプリで見たりしない。事前に調べていくことが多い。それよりも観光に行ってスマホで写真や動画を撮影してネットにアップすることが多いのだから、無料で急速充電できるスポットを増やしたり、無料で高速Wi-Fiにアクセスできる、インフラの整備の方が観光客にとってはよっぽど嬉しいものだ。

【参照情報】
【公式】レノボ Lenovo House at Quick Silver | 由比ガ浜 海の家

 

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。