アップル、日本向けiPhoneの新機種にフェリカ用チップ搭載を計画(Bloomberg報道)
2016.08.26
Updated by WirelessWire News編集部 on August 26, 2016, 13:33 pm JST
2016.08.26
Updated by WirelessWire News編集部 on August 26, 2016, 13:33 pm JST
アップルが日本向けに今後投入する「iPhone」に、ソニーの開発した非接触型ICカード技術フェリカ(FeliCa)用のチップを搭載する計画が進んでいると、Bloombergが米国時間26日に報じている。同社では「Suica」や「Pasmo」などの交通系ICカードに対応する改札やPOS端末で、iPhoneを使った決済を可能にしたい考えだという。
同記事によると、アップルは 「iPhone」のフェリカ対応に関して複数の鉄道・バス会社などと交渉を進めているが、具体的なサービスの開始時期についてはまだ固まっておらず、9月上旬に想定されている次期機種(「iPhone 7」)の発表までに各社との交渉がまとまらない場合、サービス投入が来年まで先送りされる可能性もあるという。
アップルは2014年秋に「Apple Pay」をまず米国で投入し、その後中国や欧米の各国などにもサービスの範囲を拡大してきている。Bloombergによると、「Apple Pay」に対応するNFC POS端末の普及台数は昨年時点で、米国が約130万台、英国が約32万台で、その他の地域も含めた決済額の合計は今年4-6月期に約60億ドル(前年比19%増)を記録。それに対して日本国内でのフェリカ対応POS端末の普及台数は約190万台に上り、同端末を介した決済金額は昨年1年間に4兆6000億円(約460億ドル)に達していたという。
Bloombergは、KDDIが今月半ばにauのiPhoneユーザーを対象としたキャリア決済(「auかんたん決済」)に対応していた点に触れ、クレジットカード会社との合意がなくてもアップルが決済サービスを投入できる可能性があることを示唆している。またこの点について、アップルが少なくとも1社の大手金融機関と電子マネーの決済に関する協議を行っているとも記している。
なお、この記事をまとめたマーク・ガーマン(Mark Gurman)記者は、学生時代に「9to5 Mac」のライターとして多くのスクープをものにしていた実績の持ち主で、アップル関連では比較的確度の高い情報源にアクセスできる人物として知られている。
それとは別に、2017年秋の発売が見込まれるiPhoneの新機種では物理的なホームボタンが省かれるとする情報筋の話もこの記事には含まれており、このニュースを採り上げた他の米媒体などではそちらの話題にも注目が集まっているようだ。
【参照情報】
・Apple Plans iPhone for Japan With Tap-to-Pay for Subways - Bloomberg
・Apple's next iPhones could support tap-to-pay for Japan's trains - The Verge
・Report: Apple planning iPhone model for Japan with support for FeliCa mobile payment standard - 9to5 Mac
・Apple's 2017 iPhone will reportedly get rid of iconic home button - The Verge
・Apple again said to remove Home button with iPhone coming in 2017 - 9to5 Mac
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