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グーグル(Google)が、同社の買収したウェイズ(Waze)のアプリを利用したカープール(相乗り)サービスの実験を本格化させると、WSJが米国時間30日に報じている。

グーグルは、2015年7月にイスラエル国内で「Waze Rider」というカープール・サービスの実験を開始し、またサンフランシスコ周辺でも今年5月から提携する複数の組織の従業員など約2万5000人に同サービスを試験的に提供している。WSJによると、グーグルは今回このサービスの提供対象を拡大することで、同地域にいるWazeアプリのユーザー全員がドライバーまたは相乗り者(ライダー)として同サービスに登録できるようにするという。

なお、グーグルは現在同サービスの利用者から手数料を徴収しておらず、またイスラエルとサンフランシスコで別の料金レートを適用することも検討しているという。

ウェイズのカープール・サービスは、ユーザーが「Waze Rider」アプリ経由で同じ方面に通勤するドライバーの自動車に相乗りすることができるいっぽう、ドライバーは通常の「Waze」アプリ経由で相乗りリクエストの承認や拒否ができるというもの。ただし同サービスではいまのところ、ドライバーが1日2回(1往復)までしか相乗りサービスの提供を認められておらず、またサービス提供を通じて得られる収入も1マイルあたり54セントとわずかであることなどから、ある程度の収入を期待できるウーバー(Uber)やリフト(Lyft)などのライドシェアリング・サービスとは異なるという。

この話題を採り上げたRecodeによると、ウーバーは「UberCommute」というカープール・サービスを中国の成都で試験的に提供する考えを明らかにしているという。いっぽう、リフトは今年3月に「Lyft Carpool」というカープール・サービスを実験的に開始していたが、ドライバーからの関心の低さなどを理由に今月に入って同サービスの打ち切りを決めていたという。

Recodeは、ウェイズのカープール・サービスと他のライドシェアリング・サービスとの違いを挙げた上で、前者にはむしろテスラ(Tesla)のイーロン・マスク(Elon Musk)CEOが先ごろ明らかにしていた自動運転車のカーシェアリングに関するアイデアとの共通点が強く感じられるなどとしている。

ウーバーは今月に入って、米ピッツバーグで自動運転車を使ったライドシェアリング・サービスの実験を開始するなど、ここに来て自動運転車関連の取り組みを加速させている。また前日には、同社の社外取締役を務めていたグーグル幹部のデビッド・ドラモンド(David Drummond)氏が利害相反の懸念を理由に同職を辞任したことも報じられていた。

【参照情報】
Google Takes on Uber With New Ride-Share Service - WSJ
Google is getting into the ride-share business — but it isn't a threat to Uber just yet - Recode
Report: Google is turning Waze into a ride-sharing platform - Engadget

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