original image: © Syda Productions - Fotolia.com
米運輸省、自動運転車に関するガイドラインをいよいよ発表へ
2016.09.20
Updated by WirelessWire News編集部 on September 20, 2016, 14:43 pm JST
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2016.09.20
Updated by WirelessWire News編集部 on September 20, 2016, 14:43 pm JST
米運輸省(Department of Transportation、DOT)が現地時間20日に自動運転車の公道走行に関するガイドラインを発表することが明らかになったと複数の媒体が同19日に伝えている。
米国では従来、車輌の安全性などに関する規制や監督を連邦政府が行う一方、運転免許の交付や交通ルールの策定といった部分は各州に委ねられている場合が多く、自動運転車の実用化にあたっては州毎のルールの違いが潜在的な問題点となる可能性が以前から指摘されていた。今回発表されるガイドラインはこうした課題を解決するためにDOTと同省の道路交通安全局(National Highway Traffic Safety Administration、NHTSA)が一般からのフィードバックなどを取り入れながら制作したもの。なお、同省のアンソニー・フォックス(Anthony Foxx)長官は1月はじめにこのガイドラインを半年以内に発表する考えを明らかにしていた。
WSJによると、DOTはこのガイドラインの中で15項目の「安全評価基準(safety assessment)」を示し、自動運転車のテスト方法やシステムに不具合が生じた際の安全対策などに関して、自動車メーカーや他の開発者に説明を求めるとしているという。またRecodeではこの15項目の中に、以下の点が含まれると記している。
・自動運転車がどのように、どこで運用される想定となっているか。
・自動運転車が接近してくる対象物をどう検知し、対応するか。
・自動運転車のソフトウェアに不具合が生じた場合、システムはどう反応するか。
・自動運転車はどう実験・検証されたか。
・自動運転車はユーザーデータをどう保護するか。
・自動運転車はデータをどのように記録・共有するか。
・自動運転車は路上での倫理的なジレンマに対応するためにどうプログラムされているか。
米国では昨年10月に、公道を使った走行実験を早期に実施したいボルボのCEOが「事故が生じた場合の責任は全面的に当社が負うから、全国的な統一規準を早く明確にしてほしい」などと発言して注目を集めていた。また12月には、米カリフォルニア州の運輸局(DMV)が自動運転車の公道実験に関して「人間のドライバーの同乗を義務づける方針を発表したが、それに対して完全な自動運転車の実用化を望むグーグルが異議を唱えたことが伝えられていた。また今年2月には、この件に関するグーグルからの問い合わせに対し、NHTSAが「自動運転車の頭脳にあたる人工知能(AI)も、人間と同様のドライバーとみなすことが可能」と回答していたことも報じられていた。
【参照情報】
・The first federal guidelines for self-driving cars are coming tomorrow - Recode
・Obama Administration Rolls Out Recommendations for Driverless Cars - WSJ
・U.S. Signals Backing for Self-Driving Cars - NYTimes
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