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鉄道会社のIoT取り組みが進む、小田急はトイレ空室状況提供、東京メトロは紛失物通知

2017.06.15

Updated by Naohisa Iwamoto on June 15, 2017, 06:25 am JST

20170614_railway001IoTの身近なソリューションとして、鉄道会社が利用客に向けたサービスの提供に乗り出している。小田急電鉄と東京メトロ(東京地下鉄)が、IoTを活用したサービスを提供するというニュースが相次いだ。

小田急電鉄は、KDDIが提供する「KDDI IoTクラウド~トイレ空室管理~」を採用し、サービスの提供を始めた。小田急電鉄が提供している公式スマートフォンアプリ「小田急アプリ」で、小田急線新宿駅の一部のトイレの個室の空き状況を確認できるようになった(写真)。急なトイレの必要性に対して、個室の空き状況を確認できることでトイレ探しの困難が軽減できる。

東京メトロは、IoTを活用した「お忘れ物自動通知サービス」の実証実験を実施する。紛失物の位置検索が可能なIoTタグを提供するMAMORIOと協力して実施するもの。専用タグと専用アンテナを使って、持ち主が所持品を紛失した場合にその位置を通知する。実証実験では、飯田橋駅構内のお忘れ物総合取扱所と、忘れ物の取り扱いが多い銀座線渋谷駅、丸ノ内線池袋駅、有楽町線新木場駅の4カ所に専用アンテナを設置。専用タグを付けた所持品が4カ所のポイントに到着したときに、所有者に位置情報を通知することで早期発見、引き渡しにつなげる。MAMORIOの専用タグを使った紛失物の自動通知サービスは、すでに相模鉄道グループが実証実験を行っているが、地下鉄事業者としては初めての試みとなる。

【報道発表資料】
「KDDI IoTクラウド ~トイレ空室管理~」が小田急電鉄株式会社様に採用 ~駅のトイレの空室状況がアプリで確認可能に~(KDDI)
お忘れ物自動通知サービスの実証実験を実施します(東京メトロ)

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。