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ソラコムの「SORACOM Air」、KDDI回線ですべてのサービスが使える「plan-K」の提供を開始

2018.05.10

Updated by Naohisa Iwamoto on May 10, 2018, 06:25 am JST

IoT通信の利用のハードルを下げるIoT通信プラットフォーム「SORACOM」を提供するソラコム。同社はセルラー回線を使ったサービスとして、NTTドコモ回線に加えてKDDI回線でもすべてのサービスを利用できるようにプランを拡充した。

ソラコムが提供するIoT通信プラットフォームのSORACOMでは、IoTデバイスを結ぶモバイル通信回線として、2018年5月時点でセルラー、LoRaWAN、Sigfoxの3つの通信規格に対応している。セルラー回線を利用する「SORACOM Air for セルラー」では、これまでNTTドコモの回線を使う「plan-D」を提供していた。5月9日にソラコムは、KDDIの回線を使う「plan-K」をサービスに追加し、複数のキャリアの回線を使ったサービスを利用できるようになった。

ソラコムは、2017年夏にKDDIの連結子会社になった。しかしこれまでは、KDDIのIoT向け回線サービス「KDDI IoT コネクト Air」で、ソラコムのクラウド上に構築された携帯通信コアネットワークを活用したサービスを提供していたが、SORACOMが提供するすべての機能やサービスが使える状況ではなかった。今回のplan-Kの提供で、plan-Dと同様にSORACOMのプラットフォームが提供するすべての機能やサービスを、KDDIのLTE回線を介して使えるようになった。

plan-Kでは、KDDI 回線が利用できるデータ通信 SIM カードを提供する。SORACOMのWebコンソールの「SIM管理」画面を使うことで、plan-Dとplan-Kが混在した状態でも回線の開始や休止などの操作や設定を一括管理できる。また、SORACOMが提供する、データ収集・可視化、クラウド連携、閉域網接続などのプラットフォームサービスも、双方の回線で同じ設定により利用できる。中でも、プライベート接続サービス「SORACOM Canal」「SORACOM Direct」「SORACOM Door」では、plan-Dとplan-Kを統合して1つの閉域網接続を構築することが可能になる。NTTドコモとKDDIの2キャリアのモバイル回線を利用した閉域網接続が可能になり、モバイル回線の冗長構成を実現できる。

plan-Kの料金は、初期費用が回線ごとに契約事務手数料1500円。基本料金が使用中は1日10円(SMS基本料を含む)、使用開始前、利用中断中は1日5円。データ通信料は、通常時間帯(日本時間の午前6時から翌午前2時まで)の場合で、32kbpsの「s1_minimum」が上り0.2円/MB、下り0.6円/MBなど。

【報道発表資料】
「SORACOM Air for セルラー」国内向け Air SIM においてKDDI 回線が使える「plan-K」を、5月9日より提供開始

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。