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データを徹底利用した「地球マネジメント」こそが真の国家安全保障

2024.01.25

Updated by WirelessWire News編集部 on January 25, 2024, 07:26 am JST


国家安全保障の本当の意味

安全保障というと、多くは国家の存続を保障するための力の行使のことを考える。軍事力の的確な行使、行使に先立つ抑止力の充実には偵察活動が必要であり、だから偵察衛星は、国家にとって重要なのだと考えがちだ。

そうではない。国家安全保障とは、人類が滅亡せずに地球の上で生存し続けるための行動の一部であり、最終的にそれは「地球のマネジメント」へとつながるのだ。安全保障も経済活動も地球環境の一部であり、そこへの地球観測技術の適用は、「今現在すでに成功している、人類による地球のマネジメント」と総括することができる。

別の言い方をすれば、安全保障も経済活動も、「地球マネジメント」のごく一部でしかない。

人類は人類社会を運営できるし、影響を及ぼすこともできる。だから、国家間の関係を安定させることで生存を確たるものしようという安全保障という考え方が発生する。将来的に人類が地球環境を制御できるようになれば、地球環境を快適に生存可能な範囲内に安定化させようとするだろう。それが「地球マネジメント」だ。

「地球マネジメント」を実現する第一歩が地球観測であり、観測データの充実と蓄積だ。安全保障は最高優先度を与えられる概念というよりも、「地球マネジメント」の下位概念なのである。


「地球マネジメント」の鍵はデータの徹底利用

究極目標として「地球マネジメント」があり、そのための情報的な道具として地球観測によるデータ蓄積と解析があり、その中に取りあえず現状における「地球環境の一部としての人類社会のマネジメント」として安全保障と経済活動への地球観測の適用がある。このような構図を踏まえた上で考えてみよう。

我々は「情報の公開」が「情報の秘匿」よりも簡単かつ低コストという、前代未聞の時代を生きている。この時代において地球観測をどのように進め、得られたデータをどう扱っていけば、より良い未来を志向できるのか。

答えははっきりしている。「データの徹底利用」だ。データをどう使えば良いかはまだまだ未開拓な分野ではあるが、徹底利用には「データ利用法開発の促進」が必須である。利用法開発の促進には、利用法を研究する研究者を増やす必要があるし、ビジネス的なモチベーションとなるユーザーの開拓も必要である。

※本稿は、モダンタイムズに掲載された記事の抜粋です(この記事の全文を読む)。
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