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デジタル漫画『宮崎兄弟物語』ができるまで

2024.03.07

Updated by WirelessWire News編集部 on March 7, 2024, 18:07 pm JST

デジタル漫画を制作するに至った詳しい経緯

2020年11月に荒尾市/荒尾シティプラン(シティモールの運営会社)/紀伊國屋書店の三者で「荒尾市立図書館の質の向上とあらおシティモールの活性化に関する連携協定」を締結した際、紀伊國屋書店には施設内への書店出店の検討及び図書館の移転整備について市への助言をしてもらうことになりました。

デジタル漫画を制作するという案は、こうした背景で紀伊国屋書店から提案されたものでした。

紀伊國屋書店の当時の担当者によると、デジタルライブラリーの中身について検討する中、小学館から提案のあったメニューの中に「オリジナル学習漫画」があり、「単に市販のコンテンツを導入するだけではない、付加価値の高そうな取組として印象に残った」ことがきっかけだったそうです。

紀伊國屋書店に初めて宮崎兄弟の生家施設を見学してもらったのは2021年3月でした。この段階では、「新図書館に郷土の歴史について紹介するコーナーが設けられることに伴っての視察」というだけでしたが、「宮崎兄弟の生家施設と異なり、図書館は多くの人が出入りする。そこで宮崎兄弟はじめ、本市の文化財について知ってもらうきっかけが出来る、というのは喜ばしいことで、紀伊國屋書店にもぜひ知ってもらえれば」という気持ちでご案内しました(新図書館には、「郷土の部屋」というスペースがあり、そこでは荒尾市の古代から現代までの年表とともに、これまで展示されていなかった荒尾市内の文化財が展示されています)。

この視察後に、紀伊國屋書店から「宮崎兄弟の漫画化に興味は無いか」とのお話を思いがけず頂きました。資料館の案内の中で、宮崎兄弟のストーリーはもちろん、「宮崎滔天が書いた『三十三年之夢』という1冊の本が辛亥革命成功への途を拓いたという部分が図書館に相応しい」という印象を持ったそうです。しかし、紙の書籍としての制作は経費面から実現が厳しく、断念せざるをえませんでした。

ところが話は急展開。4月下旬、図書館整備に伴い今度は小学館が来荒され、宮崎兄弟の生家施設を視察。そして視察後の打ち合せの席で「宮崎兄弟をデジタル漫画に」との説明があったのです。この間に新図書館整備全体の概算費用の積算があり、目途が立ったことでゴーサインが出たのでした。

その後は、一気に現実の話として制作スケジュールの話などが進んでいきました。実はその半年ほど前に、何とか宮崎兄弟をプロの漫画家に描いてもらいたいという気持ちから、無謀なのは百も承知で、某超有名漫画家に公式ウェブサイトからアプローチしたことがありました。至極当然の結果ながら、「現時点で決まっている仕事でスケジュールに余裕がなく、お受けできない」と事務所から丁重なお返事をいただいていたのですが、そうした経緯もあり、私にとって宮崎兄弟の漫画化(そして将来的にはドラマ化)というのは夢物語ではありながら、彼らの歴史的功績/現代的価値を考えれば、いつか成し遂げたい目標となっていました。

それが、まさか新図書館構想の中での紀伊國屋書店との出会い、小学館からのご提案、そして宮崎兄弟の生家施設視察が重なり合って、デジタル漫画制作という地点までたどり着くとは。紀伊國屋書店が提案してくださったとき、そして小学館がその話のために同じ席に着いてくださったとき、感動の気持ちを抑えきれませんでした。

※本稿は、モダンタイムズに掲載された記事の抜粋です(この記事の全文を読む)。
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