英ニュートラル・ホスト・プロバイダー（通信インフラを代行して構築し、複数の通信事業者に提供する事業者）のBoldyn Networksは、フィンランドのオウル大学病院にローカル5G網を導入することを発表した。このプロジェクトは欧州委員会のデジタルプログラム「Connecting Europe Facility （CEF）」の資金援助を受けたもので、Boldynによれば、運営中の病院にローカル5Gが導入される欧州初のケースになるという。

このプロジェクト「Hola 5G Oulu」では、Boldynが今年3月に買収を完了したフィンランドのローカル無線事業者であるEdzcom、現地システムインテグレーターのWICOAR Technologies、オウル大学、同大学病院が協力。効率的な患者ケアのための高度なデータ共有と可視化技術の研究開発が目的で、まずは一部の病棟と手術室にこのローカル5Gで稼働するウェアラブル5Gヘルスモニターが導入される。

Boldynとオウル大学病院は共同声明の中で「今回のパートナーシップは、目まぐるしい社会と技術の進化に対応できる、将来性のある医療システムの構築に向けた取り組みの一例」と説明。同社のシニア・キーアカウント・マネージャーを務めるPetri Parviainen氏は「大容量で高セキュリティのローカル5G網は、革新的な医療支援ソリューションを実現し、停電のような妨害があっても性能を確実に維持できる、信頼性の高いネットワークを病院に提供する」とコメントしている。

[関連情報]
・First ever private 5G network at an operating European Hospital
・Boldyn to deploy 'first private 5G hopsital in Europe' in Oulu, Finland
・Boldyn Networks, the University of Oulu, Oulu University Hospital, and WICOAR Technologies, have received the official funding decision by the European Commission in the CEF Digital [1] program for their 'Hola 5G Oulu' project.