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NTTデータ、プライベート5GとIoTデータを活用したエッジAIプラットフォームを発表

5G News Aug 3rd. week, 2024

2024.08.17

Updated by Wataru Nakamura on August 17, 2024, 13:18 pm JST

NTTデータは7月19日、企業が製造現場などで利用するセンサーやデバイス、システムからのデータを統合し、タスク特化型の産業用AIモデルに活用する新たなエッジAIプラットフォームを発表した。このプラットフォームは、エッジベースのセンシング(IoT)、コンピューティング、コネクティビティ(プライベート5G)、デバイスを含むフルマネージド型のソリューションとして提供され、リアルタイムの意思決定、業務効率の向上、セキュアなAIアプリケーションの展開などを可能にするという。

このエッジAIプラットフォームは、業界固有の要件に対応するために軽量でコスト効率の良いAIモデルを活用し、小規模なコンピューティング・ボックスで実行可能にしたもの。たとえば、製造業では、センサーや機械、カメラ、アプリケーションからのIT/OTデータにアクセスし、計画を立てたり障害に対処したりすることで、向上した予知保全を提供。また、リアルタイムのエネルギー消費の監視により機器使用状況などを最適化し、再生可能エネルギー利用時のコストやCO2排出量の削減も可能にする。

同社はプレスリリースの中で、「これまでは生成AIと大規模言語モデル(LLM)にスポットライトが当てられてきましたが、これらの技術はリアルタイムかつ現場での意思決定が必要とされる業界にとっては実用的とは言えません」とし、「当社のエッジAIソリューションは、より小規模かつ効率的な機械学習モデルを用いて、大規模なデータセットをコンパクトなコンピューティング・プラットフォームで処理することで、この課題を克服し、リアルタイムのAIインサイトを提供します」と説明している。

調査会社IDCによれば、世界のエッジコンピューティング向けの投資は、2024年に前年比15%増の2320億ドル(約36兆円)に達すると予想されている。また、ネット接続されるIoTデバイスの数は2025年までに世界で410億台を超えると予想されており、今後も同分野の成長は長期的に継続する見込みとなっている。

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中村 航(なかむら・わたる)

1985年生まれ。福岡県福岡市出身。翻訳者。テクノロジーやファッション、伝統工芸、通信、ゲームなどの分野の翻訳・校正に携わる。WirelessWire Newsでは、主に5G、セキュリティ、DXなどの話題に関連する海外ニュースの収集や記事執筆を担当。趣味は海外旅行とボードゲーム。最近はMリーグとAmong Usに熱中。

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