世界の5G契約数は2027年に4Gを逆転へ、エリクソンがレポートで
5G News Dec 3rd. week, 2024
2024.12.20
Updated by Wataru Nakamura on December 20, 2024, 15:54 pm JST
5G News Dec 3rd. week, 2024
2024.12.20
Updated by Wataru Nakamura on December 20, 2024, 15:54 pm JST
スウェーデンのエリクソンは11月26日、世界モバイル通信市場の動向に関する「Ericsson Mobility Report」の最新版(2024年11月号)をリリースした。このレポートによれば、世界の5G契約数は2024年9月末時点で21億件で、2024年末には全モバイル契約の4分の1にあたる約23億件に達する予測とされている。また、5G契約数はこれまでの予想より1年早い2027年に4G契約数を上回り、2030年末には全モバイル契約の67%にあたる63億件まで拡大する見込みだという。
同レポートは、ハイエンド端末へのAI機能搭載や魅力的なローエンド端末の登場による新たなスマートフォン需要の喚起、世界的な5Gミッドバンドの人口カバー率の増加、固定無線アクセス(FWA:Fixed Wireless Access)サービスの成長などをモバイル市場のトレンドに取り上げた。また、ネットワークスライシング機能をいち早く導入し、差別化した接続サービスやFWAサービスにビジネスチャンスを見出している米T-MobileやフィンランドのElisaなどのケーススタディも紹介している。
この他、同レポートでは世界のモバイル通信市場のトレンドに関する次のような数字も紹介されている。
・5G通信は、2030年末までにモバイルデータトラフィック全体の80%を占める見込み。
・世界の320の通信サービスプロバイダーのうち、現在5G SAを展開しているのは20%以下。
・2024年末までに、中国本土を除く5Gミッドバンドの人口カバー率は40%に達する。
・世界初の商用6Gの導入は2030年になる見込み。
エリクソンのエグゼクティブVPを務めるFredrik Jejdling氏は「オープン性とクラウドが実現する高性能なプログラマブル・ネットワークへのシフトは、通信事業者が単にデータ量ではなく、提供される価値に基づいてサービスを提供し、課金することを可能にする」とし、「本レポートは、サービスの差別化やパフォーマンスベースの収益機会が、業界の進化にとって極めて重要であることを強調している」とコメントしている。
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登録はこちら1985年生まれ。福岡県福岡市出身。翻訳者。テクノロジーやファッション、伝統工芸、通信、ゲームなどの分野の翻訳・校正に携わる。WirelessWire Newsでは、主に5G、セキュリティ、DXなどの話題に関連する海外ニュースの収集や記事執筆を担当。趣味は海外旅行とボードゲーム。最近はMリーグとAmong Usに熱中。