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防衛分野で商用プライベート5G導入が加速、27年までに15億ドル規模の投資

5G News Dec 4th. week, 2024

2024.12.25

Updated by Wataru Nakamura on December 25, 2024, 02:32 am JST

調査会社SNS Telecomは、世界のプライベート5G/LTE市場に関する最新レポートをリリースした。この中で、防衛分野におけるプライベート5G投資が今後数年間で大きく拡大すると予測。防衛関連の組織による2024年から2027年にかけての投資が年平均21%で拡大し、同期間の投資総額が15億ドル(約2250億円)に達するとしている。

SNS Telecomによれば、世界中の軍隊では近年、コストの削減や展開期間の短縮、複雑化するアプリケーションやシナリオへの対応のため、商用のネットワーク・ソリューション(特に3GPPの標準に基づくもの)を採用するケースが拡大しているという。また、OpenRAN技術も防衛分野におけるプライベート5G導入の魅力の一つとなっており、米国防総省も最近、米軍の軍事施設にOpenRAN準拠のプライベート5G網を展開する戦略を発表している。

このほか、プライベート5G/LTEのネットワーク・インフラに対する世界全体での投資は、2024年から2027年にかけて年平均約20%で拡大し、2027年には年間60億ドル(約9000億円)以上に達すると予想されている。このうち60%近くはスタンドアロン型のプライベート5G網の構築に費やされる見込みで、製造業やプロセス産業(化学・医薬・鉄鋼・食品など)のデジタル化/自動化のために進められているインダストリー4.0を支援することになるという。また、2030年までには、モバイル・ネットワーク・インフラ投資全体の5分の1がプライベート・ネットワーク向けの投資が占めるようになるという予想も出されている。

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中村 航(なかむら・わたる)

1985年生まれ。福岡県福岡市出身。翻訳者。テクノロジーやファッション、伝統工芸、通信、ゲームなどの分野の翻訳・校正に携わる。WirelessWire Newsでは、主に5G、セキュリティ、DXなどの話題に関連する海外ニュースの収集や記事執筆を担当。趣味は海外旅行とボードゲーム。最近はMリーグとAmong Usに熱中。

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