フィンランドのノキアは、イタリア通信事業者のEOLOと5G（SA方式）ミリ波通信網展開に関する4年契約を結んだと発表した。この通信網は欧州初の5G SAミリ波RAN（Radio Access Network）で、イタリア国内の通信サービスが十分に行き届いていない地域に固定無線アクセス（FWA：Fixed Wireless Access）サービスを提供し、同国におけるデジタルディバイドの解消に役立てるという。

EOLOは1999年に設立された国営の通信事業者で、家庭およびビジネス向けに超広帯域のFWAサービスを提供。イタリア国内の7000以上の市町村をカバーし、160万人以上の顧客を保有している。同社は今年10月、国内の通信サービス・プロバイダであるFastwebと提携。両社の周波数帯やFWAインフラ、ファイバーネットワークを組み合わせ、高速／大容量の通信サービスを現在利用できない地域にダウンロードで最大1Gbpsのサービスを提供する計画を発表していた。

ノキアはこの契約で、EOLOに「5G AirScale」ポートフォリオ（「AirScale」ベースバンドソリューション、Massive MIMO無線機、リモートラジオヘッド製品などを含む）や「Shikra」ミリ波無線機、「FastMile」FWA受信機など、ミリ波通信やFWAに必要な機器を提供する。同社のモバイルネットワーク担当プレジデントを務めるTommi Uitto氏はこの契約について「イタリア全土に革新的な接続体験をもたらし、サービスが十分に行き届いていない地域の接続を支援する重要なもの」とコメントしている。

資料

• • Nokia and EOLO deploy Europe’s first 5G standalone mmWave network in Italy
  • Nokia pairs with EOLO to launch 5G Standalone mmWave network in Italy
  • Italy’s first 5G SA mmWave network to be used for FWA
  • Nokia and EOLO launch Europe’s first 5G standalone mmWave network in Italy