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スペインのバレンシア港、スマートポート化にプライベート5G網を導入

スペインのバレンシア港、スマートポート化にプライベート5G網を導入

5G News Jan 5th. week, 2025

Updated by 中村 航 on January 31, 2025, 17:43 pm JST

中村 航 wataru_nakamura

1985年生まれ。福岡県福岡市出身。翻訳者。テクノロジーやファッション、伝統工芸、通信、ゲームなどの分野の翻訳・校正に携わる。WirelessWire Newsでは、主に5G、セキュリティ、DXなどの話題に関連する海外ニュースの収集や記事執筆を担当。趣味は海外旅行とボードゲーム。最近はMリーグとAmong Usに熱中。

スペインのバレンシア港は、敷地内で2万5000台以上のデバイスを接続するためのプライベート5Gの導入プロジェクトを発表した。

このプロジェクトでは、n40周波数帯(2.3G~2.4GHz帯)を使用したプライベート5G網で6平方kmの敷地をカバー。この通信網は、地理的に冗長化された構成や独自のサイバーセキュリティ・システムが特徴で、港湾内で使用されるタブレットや車両、カメラ、センサー、ドローンなどのデバイス、様々なアプリケーション、サービスを接続する。

バレンシア港は、年間約7700万トンの取扱貨物量と480万TEU(コンテナ取扱量)を誇り、地中海ではタンジェ港(モロッコ)に次いで繁忙な港である。プライベート5Gの導入で、効率性や安全性、接続性を向上させ、スマートポート(あるいはポート4.0)のベンチマークとなるような港への変革を目指す。

なお、プライベート5Gの当面のユースケースについては、港湾周辺のセキュリティおよび港湾内部の監視の改善や強化、リモートメンテナンスなどを想定。将来的には、乗客向けの5Gカバレッジ、デジタルツイン、衝突リスク検知、積付計画などへの活用も検討されている。

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