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<small>写真集の夜<br>飯沢耕太郎オンライン・フォトブック・ギャラリー</small><br><span>第14回 岡庭璃子『凪のめぐる』</span>

エコパーク水俣 明神町高台から |2023 吉永理巳子さんの庭からの眺望。エコパーク水俣が一望できる。埋め立てられる前は海だった。

写真集の夜
飯沢耕太郎オンライン・フォトブック・ギャラリー

第14回 岡庭璃子『凪のめぐる』

June 18, 2026

今井太郎 t_imai

1965年京都府長岡京市生まれ。京都大学文学部哲学科卒。株式会社紀伊國屋書店に30年余勤務。主として外商部門で、法人営業、専門書仕入のほか、図書館向け電子書籍サービスの構築や公共図書館運営業務を担当した。新しい荒尾市立図書館(熊本県、2022年4月開館)の整備に深く携わり、地域に根差した公共図書館の将来性に開眼し、2022年に本棚演算株式会社を設立し、代表取締役に就任。ローカルナレッジ(LocalKnowledge https://www.localknowledge.jp )編集長 。

ただ、今の水俣をまっすぐに見て、記していく。理解できないからと目を逸らすのではなく、わからないものは、わからないままに写しとればいい。

(「記憶ノート」p.09)

2022年から水俣に通いつづけて、今の水俣の風景やそこで暮らす人びとを撮影し、文章を綴ってこられた岡庭璃子さんが、今春、『凪のめぐる』を自費出版されました。写真集、記憶ノート、水俣の地図の3つのパートで構成された書物です。

写真集には、息をのむほどに美しい海や山や川の風景写真や、岡庭さんがお話を聴かれた方々の人物写真が、一切の説明なしに並べられています。その中にときどき、「あれっ?この写真は何だろう」と感じる殺風景な光景が現れます。

記憶ノートには、それぞれの取材の様子が詳しく綴られていて、読み進めるうちに、写っていた人物がどんな方々だったのか、水俣病とどんな繋がりがあったのかがわかっていきます。また、全作品のキャプションがまとめられていて、たとえば、さっき「あれっ?」と感じたのが「かつてチッソが有機水銀を垂れ流していた百間排水口」だったんだ、とわかったりします。地図には、それぞれの作品がどこで撮られたのかがマッピングされています。

今年は、水俣病が公式に確認されてから70年になる節目の年です。水銀で汚染された海は既に埋め立てられて公園になり、水俣湾で獲れる魚は安心して食べることができ、かつてのチッソの流れをくむ工場は、現在も街の重要な働き口のひとつとなっているそうです。

「写真集の夜」第14回は、『凪のめぐる』を作られた経緯や個々の収録作品について、岡庭さんと飯沢さんに存分に語り合っていただきます。

(飯沢さんコメント)
岡庭璃子さんは、2022年から水俣とその周辺の人と風景を撮影しています。東京自由大学の企画で当地を訪れたのがきっかけで、最初から強い思い入れがあったわけではなかったようです。でも、地元の方たちの案内でメチル水銀を含むヘドロを埋め立てたエコパーク、水俣病訴訟の原告たちの拠点となってきた相思社、紙漉きと機織りのはぐれ雲工房などを訪れるうちに、水俣へのかかわりが深まってきました。それから4年余りで撮影した写真をまとめた写真集『凪のめぐる』を手掛かりに、岡庭さんと水俣との出会いと触れ合いの軌跡を辿ってみたいと思っています。

開催概要

名称写真集の夜
飯沢耕太郎オンライン・フォトブック・ギャラリー
第14回 岡庭璃子『凪のめぐる』
開催日時2026年7月10日 (金) 22:00~23:00
※見逃し配信は行いません。後日、アーカイブ動画を有料で販売する予定です。
ゲスト岡庭璃子 (写真家)
案内人飯沢耕太郎 (写真評論家)
イベント形態Zoomウェビナー(Webinar)を利用したライブ配信です。
※お申込みいただいた方には参加URLを事前にメールにてお送りします。
参加料無料
参加方法このウェビナー(Webinar)を申し込む
申込期限チケットの申込期限は当日7月10日の21:00までとさせていただきます。
主催スタイル株式会社

※プログラムの内容・時間などは予告なく変更となる可能性があります。ご了承ください。

今夜の写真集

『SHORT HOPE』

『凪のめぐる』

発行日:2026年4月11日

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