医用画像をクラウドベースで共用、医療機関向けソリューションをドコモらが提供
2014.07.15
Updated by Naohisa Iwamoto on July 15, 2014, 19:41 pm JST
2014.07.15
Updated by Naohisa Iwamoto on July 15, 2014, 19:41 pm JST
医療・福祉事業者向けシステムの提供などを手がけるスキルアップジャパンとNTTドコモは2014年7月15日、医療機関向けのモバイルクラウドソリューション「JOIN」を提供すると発表した。JOINのクラウドサーバーに医用データを蓄積することで、画像を外出先で確認したり、複数の医療機関で共有するといったことが可能になる。
JOINは、クラウドサーバーに蓄積した医用画像を、スマートフォンやタブレットからアクセスしてセキュアな環境で確認できるようにするソリューション。同一医療機関内で医用画像を共有し外出先などで画像を確認できるほか、グループ連携を設定して複数病院間で画像を共有することができる。医療関係者同士のリアルタイムコミュニケーション機能も備えるため、担当医師や専門医師が不在の場合でも画像を参照しながら連絡を取ることでアドバイスを受けられる。通信の暗号化、施設ごとのセキュリティ設定、院内システムとのVPN接続の対応など、セキュリティ機能を高めた。各施設の管理者が医療従事者の利用状況の確認やアカウント設定などを自由に行える管理機能も備える。
これまでの医用画像共有システムは、専用サーバーを院内に設置して担当者を配置するといった必要があり、コスト面および運用面で課題が大きかった。JOINでは、クラウドサーバーにデータを蓄積することでコスト面や運用面での負荷を軽減できる。スキルアップは医療向けソフトウェアの開発実績が豊富であり、ドコモは法人営業拠点を活用することで、JOINの提案・販売を進める。すでに、東京慈恵会医科大学付属4病院をはじめとした全国の15の病院で導入が予定されているという。
NTTドコモはJOINをはじめとしたモバイルICTの活用を推進するため、新領域事業の一環として法人事業部内に20人規模の「メディカルICT推進室」を設置した。医療・介護分野のICT推進戦略の立案やパートナーとの連携体制の確立、マーケティングなどを行う。
【報道発表資料】
・医療機関向けモバイルクラウドソリューションを提供
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