グーグルの「Gmail」集団訴訟、米連邦地裁が原告側の訴えを棄却
2014.03.20
Updated by WirelessWire News編集部 on March 20, 2014, 17:37 pm JST
2014.03.20
Updated by WirelessWire News編集部 on March 20, 2014, 17:37 pm JST
グーグル(Google)が同社の「Gmail」を使ってやり取りされるメッセージの中味を読み取っていることに対し、この行為がプライバシーの侵害にあたるとして同社が訴えられていた集団訴訟で、米国時間18日にこの訴えを退ける判断がカリフォルニア州サンノゼの連邦地裁で下された。
グーグルはGmailユーザーに対し、メール・メッセージの内容に合わせた広告を表示している。メッセージの読み取りはこのための前提となるものだが、却下された訴えでは、読み取り対象のなかにGmailを使わない電子メールユーザーにあてたものまでが含まれることが争点のひとつとなっていた。また同社が広告表示と引き替えにGmailを無料で提供していることを踏まえ、有料サービスのGoogle Appsユーザーのメッセージまで読み取るのはおかしいとする主張も含まれていた。原告側では、プライバシー侵害の発生時から1人あたり1日100ドルの賠償金を求めていたという。
この訴訟を担当したルーシー・コウ(Lucy Koh)判事は棄却の理由について、原告側の訴えに複数の主張が含まれているため、1つの集団訴訟として成り立たせることは難しいなどと説明したという。
同判事は昨年9月に、Gmail利用者にメールを送った非Gmailユーザーの訴えについて、グーグル側から出されていた「Gmail利用者あてにメールを送った時点で、送り主はその内容が広告に利用されることを暗黙のうちに了承しているはず」とする訴えを退けていた。しかし同判事は今回、非Gmailユーザーであっても、グーグルのGmailメッセージ取り扱いに関する姿勢を知る機会が十分にあるなどとした上で、各ユーザーが事前にどの程度そのことを知っていたかを個別に立証していくことは困難とする見解を示したという。
【参照情報】
・Google Won't Face Group E-Mail Privacy Lawsuit: Judge - Bloomberg
・Google won't face email privacy class action - Reuters
・Non-Gmail users suing Google for "wiretapping" denied class action - Ars Technica
おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)
登録はこちら