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米アマゾン、「Fire Phone」を早くも投げ売りー 売上不振の打開も期待薄?

2014.09.09

Updated by WirelessWire News編集部 on September 9, 2014, 18:06 pm JST

米アマゾン(Amazon)が米国時間8日、6月に発表し、7月下旬に販売を開始した同社初のスマートフォン「Fire Phone」の値段を大幅に切り下げた。極度の売上不振の噂が流れていた同製品の販売テコ入れ策などと複数の媒体で報じれれている。

「Fire Phone」の新しい値段は99セント(32GB版、AT&Tとの2年契約が条件)でこれまでの199ドルと比べると実質的に投げ売りに近いもの。また製造原価だけ200ドル程度とみられる同製品には、年間99ドルのAmazon Primeメンバーシップも付帯するため、アマゾンにとってはそれだけでも一台あたり300ドル程度の持ち出しとなる。

NYTimesでは、アナリストから当初出されていた予想販売台数が200万〜300万台だったと指摘した上で、これまでの実売数はかなり控えめな予想にも達していない可能性が高いとしている。いっぽうBloombergなどには、昨年前半に発売され、けっきょく不発に終わった「Facebook Phone」(HTC製のAndroidスマートフォン)の例を引きながら、値下げによって売れ行きが改善するとは限らないとの指摘もみられる。

なお、同日にはFire Phoneの英・独市場への投入も発表された。英国ではテレフォニカ(Telefonica)傘下のO2が、ドイツではドイツ・テレコム(Deutsche Telekom)のT-Mobileがそれぞれ販売を手がけるという。

アマゾンは今四半期の赤字額が8億ドルを超えるとの見込みを先ごろ明らかにし、先週にはバンクオブアメリカ(Bank of America)から20億ドルの与信枠を確保したことも伝えられていた。こうした動きを踏まえ、同社がFire Phone販売の出だしでつまずいたものの、4年あまりをかけて開発した同製品の開発・販売などに今後も投資を続けていく可能性が高いとNYTimesやBloombergは記している。

【参照情報】
Amazon Cuts Struggling Phone's Price to 99 Cents - NYTimes
Amazon Offers Fire Phone for 99 Cents to Boost Adoption - Bloomberg
Deutsche Telekom, O2 Agree to Sell Amazon's Fire Phone in Europe - Bloomberg

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