米オークションサイト大手のイーベイ(eBay)が、子会社のペイパル(PayPal)を分社化することを米国時間9月30日に発表した。分社の時期は2015年中頃で、それぞれを上場会社とする考えだという。またこの分社化が完了した段階でジョン・ドナホー(John Donahoe)現CEOが退任する考えも明らかにしている。
[eBay Announces Plan to Separate From Payments Unit PayPal - Bloomberg TV]
イーベイの現在の評価額は約650億ドルで、そのうちオークション部門の事業価値は推定約300億〜400億ドルと、Re/codeは記している。
イーベイ経営陣は今年に入って大物投資家のカール・アイカーン(Carl Icahn)氏とペイパルの分社化をめぐって対決し、その間一貫してアイカーン氏からの分社化要求を拒否しつづけていた(同氏とは4月に委任状争奪戦を終結)。それにもかかわらず、今回イーベイの経営陣が分社化に踏み切ることにした背景には、競争が激化する電子決済市場の動きがあり、とくにアップル(Apple)の「Apple Pay」発表やアマゾン(Amazon)によるクレジットカードリーダー投入を通じた同市場参入などに対して競争力を強化する必要性などが挙げられている。
【参照情報】
・EBay Announces Plan to Separate From Payments Unit PayPal - Bloomberg
・EBay and PayPal to split into two separately traded companies - CNBC
・EBay to Spin Off PayPal With New CEOs for Two Publicly Traded Companies - Re/code
・What the eBay Split Means for PayPal - Re/code
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