米FCC、ネット中立性の新ルール決定に向けた投票を2月中に実施の見通し(Washington Post報道)
2015.01.05
Updated by WirelessWire News編集部 on January 5, 2015, 13:34 pm JST
2015.01.05
Updated by WirelessWire News編集部 on January 5, 2015, 13:34 pm JST
米連邦通信委員会(FCC)が現在検討を進めている「ネットワーク中立性」("Net Neutrality")に関する新ルールについて、正式決定に向けた投票が2月中にも実施される可能性が高まっているという。Washington PostがFCC関係者の話として米国時間2日に報じた。
FCCは、約1年前に米連邦控訴裁で「FCCにはネットワーク中立性のルールをISP事業者に課す権限がない」とする判断が下されて以来、新ルールの策定作業を進めてきている。ただ、昨年4月に公表した提案に対しては、ISP事業者によるわゆる「ファーストレーン」の導入に反対する大きな反発の声も上がり、その後11月中旬にはオバマ大統領から、ISP事業を電話事業と同じ「公益事業」に分類し直すことで政府による規制強化を望む要請も出されていた。
それに対して、大手通信事業者などの間からは「ブロードバンド事業でもサービスの内容・品質や料金などまで規制を受けることになれば、収益増大の余地も限られてしまう懸念があることから、ブロードバンド網整備にかかる設備投資も手控えざるを得なくなる」などと反論していた。
Washington Postでは今回、FCCのトム・ウィーラー(Tom Wheeler)委員長が新提案の草稿を1月中にFCC内に配布し、その後数週間のうちに投票を行うことを視野に入れているとし、FCCが2月26日に次の会合を予定していると記している。
新提案の具体的内容は現時点でははっきりしていないものの、ベライゾン(Verizon)やコムキャスト(Comcast)などのブロードバンド事業者による特定ウェブサービスへの差別的な取り扱いを禁止するような条項が盛り込まれる可能性が高いとされている。また新たな提案の中味について、ウィーラー氏が以前に公表していた提案と比べても、ネットワーク事業者に対してより厳しい規制を課すものとなるとするアナリストらの予想も紹介されている。
【参照情報】
・Get ready: The FCC says it will vote on net neutrality in February - Washington Post
・FCC voting on new net neutrality rules in February - The Verge
・FCC plans to vote on Net neutrality in February - CNET
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