米CATVのケーブルビジョン、月額10ドルからのWi-Fi専用携帯電話サービスを提供へ
2015.01.26
Updated by WirelessWire News編集部 on January 26, 2015, 15:55 pm JST
2015.01.26
Updated by WirelessWire News編集部 on January 26, 2015, 15:55 pm JST
ニューヨーク市や周辺地域で約310万軒の契約世帯にCATV/ブロードバンドサービスを提供するケーブルビジョン(Cablevision)が、Wi-Fi網だけを利用する「Freewheel」という無線通信/電話サービスを米国時間26日に発表するという。ケーブルテレビ事業者がWi-Fi専用の携帯電話サービスを提供するのはこれが初めて。
「Freewheel」のサービスは、ケーブルビジョンが展開する約110万件のWi-Fiホットスポット、ならびにCATV事業者各社が進める「CableWiFi」関連の全米約30万件のWi-Fiホットスポットを利用して提供される予定。料金は、ケーブルビジョンのブロードバンドサービス「Optimum Online」加入者が月額9.95ドル、非加入者は月額29.95ドルとなっており、いずれもデータ通信・通話・メッセージが使い放題になるという。なお当初提供される端末は、モトローラ(Motorola)製「Moto G」(99.95ドル)の1機種のみで、長期契約は不要とされている。
ケーブルビジョンでは契約者数の減少が続いている。WSJによると、2014年第3四半期には、有料テレビ契約者が5万6000世帯、ブロードバンド契約者が約2万3000世帯、音声通話(電話)サービス契約者が約3万3000世帯それぞれ減少していたという。この減少の一員として、営業地域が重複するベライゾン(Verizon)による固定線・携帯通信サービスのバンドル提供も挙げられている。
この話題を採り上げたNYTimesでは、モバイル端末の利用拡大に伴い、現在ではネットアクセスの大半がWi-Fi網経由になっていると指摘し、スマートフォンで半数以上、タブレットでは93%以上がWi-Fi経由になっているとするアドビ(Adobe)のレポートに言及。さらに、「Wi-Fi網はこれまで携帯通信網を補うものと見なされていたが、これからはWi-Fiがメインで携帯通信網がバックアップという認知のされ方に変化する可能性がある」などとする通信業界アナリスト、クレイグ・モフェット(Craig Moffett)氏のコメントも紹介している。
【参照情報】
・This is big: Cablevision launches Wi-Fi-only mobile phone service - GigaOM
・Cablevision to launch WiFi phone service for data-hungry users - Reuters
・Cablevision to Introduce Wi-Fi-Based Phone Plan - NYTimes
・Google, Cablevision Challenge Wireless Industry's Business Model - WSJ
・Cablevision Subscriber Losses Offset by Price Increases, Ad Sales - WSJ
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