BT、EEを190億ドルで買収へ - 英国最大手の通信事業者に
2015.02.06
Updated by WirelessWire News編集部 on February 6, 2015, 18:51 pm JST
2015.02.06
Updated by WirelessWire News編集部 on February 6, 2015, 18:51 pm JST
ブリティッシュ・テレコム(British Telecommunications:BT)が、英携帯通信事業最大手のEEを約190億ドルで買収することで、EEの親会社であるドイツテレコム(Deutsche Telekom)および仏オランジェ(Orange)と合意したという。
The guradianによれば、BTはドイツテレコムとオランジェに対し、125億ポンド(約190億ドル)を株式と現金で支払う予定。ドイツテレコムはBT株式の12%を、オランジェは同株式4%と現金34億ポンドをそれぞれ受けとることになるという。
BTは2005年に、傘下の携帯通信事業者であったBTセルネット(BT Cellnet)をテレフォニカ(Telefonica)に売却していたが、EEの買収により再び携帯通信分野に参入することに。EEは現在3100万人の加入者を擁していることから、BTはケーブル事業と携帯通信事業の両分野で英国最大手となる。またこれにより、ブロードバンド回線、無線通信、固定電話、ケーブルテレビのバンドル提供(「クァッドプレイ」)もやりやすくなると見られる。
BTは合併完了後、毎年3億6000万ポンドのシナジー効果を見込んでいる。同時に、統合コストについては約6億ポンドとの予想を示している。なお、同買収は今後規制当局の承認を経る必要があり、その過程でBTが一部資産や周波数帯の切り離しなどを求められる可能性もある。実際、EEと競合するボーダフォン(Vodafone)のヴィットーリオ・コーラオ(Vittorio Colao)CEOは、同買収に綿密な調査が必要と指摘し、BTは傘下の光ファイバー事業者オープンリーチ(Openreach)を切り離すべきと主張しているという。
英通信市場では現在大規模な業界再編が進んでおり、1月下旬には香港のハッチソン・ワンポア(Hutchison Whampoa)が、英携帯通信市場第2位のO2をテレフォニカ(Telefonica)から買収。また、同市場3位のボーダフォン(Vodafone)が、欧州でケーブルテレビ事業などを展開する米リバティ・グローバル(Liberty Global:以下、リバティ)の買収を検討しているとする話や、衛星テレビ放送のスカイ(Sky)とボーダフォンとの提携を模索しているとの話も報じられていた。
【参照情報】
・BT agrees £12bn deal to buy EE - The Guardian
・British Telecommunications Giant BT to Buy EE for $19 Billion - NYTimes
・BT-EE deal sets stage for Europe telecoms reshuffle - FT
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