LTE-Advanced標準化の要点(4) LTE アドバンストの仕様
2014.07.01
Updated by WirelessWire News編集部 on July 1, 2014, 10:00 am JST Sponsored by NOKIA
2014.07.01
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3GPP のリリース原則に従い,LTE アドバンスト技術要素は既にリリース8 と9 のLTE 機能を含んでいる既存のLTE 仕様に対し,リリース10 バージョンとして付け加えられた。図2.3に示すようにリレーバックホール運用の物理レイヤのようないくつかの領域で新しい仕様が作成された。また,例えばキャリアアグリゲーションやマルチアンテナ拡張の物理レイヤへの影響は,既存の36.2xx シリーズの仕様書に盛り込まれた。キャリアアグリゲーションの周波数バンドの組み合わせはリリースとは独立であり,例として[8] に示されているようにそれぞれのバンドの組み合わせが個別の検討課題になっている。キャリアアグリゲーションの周波数バンドの組み合わせは,リリース11 特有の機能が必要無ければ,リリース10 上で実現することが可能である。もし複数アップリンク タイミング アドバンス値のような何らかのリリース11 機能が展開上必要であれば,周波数バンドの組み合わせはリリース11 のLTEアドバンスト仕様に基づく必要がある。同じ原理で,新しい周波数バンドは3GPP 仕様のリリースに依存しないで追加することが可能である。もし新しい周波数バンドがリリース11や12 の検討が進められている期間中に決定された場合,進行中のリリースの完了と端末の実現を待つ必要が無く,その周波数バンド特有の無線性能要求仕様を満足してさえいれば,例えばリリース8 に対応(もしくはLTE アドバンストの機能が必要なら,リリース10 対応)した端末に新しい周波数バンドを実装しても良いことになる。
前節ではLTE アドバンストの標準化観点について記述した。3GPP は全世界からの幅広い参加により,本当の意味でモバイル無線技術開発の先頭を行くようになった。3GPP は進行しているリリース11 の活動と,[9] にまとめられているようにリリース12 と13 の準備と共に,LTE アドバンストのさらなる発展に継続的に取り組んでいる。継続的な発展のための活動は,全世界のモバイルオペレータに対してLTE アドバンストが最も進んでいるソリューションであり続けることを保証し,それはLTE の標準化活動に全ての主要な市場から既存システムの多様な技術バックグラウンドを持つ数多くのオペレータが参加していることからも分かる。
【参考文献】
8. 3GPP Tdoc RP-100668 (June 2010) Work Item Description: LTE-Advanced Carrier Aggregation of Band 3 and
Band 7, TeliasSonera.
9. 3GPP Tdoc RWS-120045 (June 2012) Summary of TSG-RAN workshop on Release 12 and onward, TSG-RAN
Chairman.
Nokia Solutions and Networksで標準化に貢献する技術者がLTE-Advancedについて解説した書籍 "LTE Advanced: 3GPP Solution for IMT-Advanced(2012, WILEY)" を日本語化。 LTE アドバンスとテクノロジー、標準規格、3GPPリリース10からの将来への発展、およびその先について網羅。
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