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Taylor Swift

テイラー・スイフト、「Apple Music」への最新アルバム提供を拒否

No 1989 for Apple Music

2015.06.22

Updated by WirelessWire News編集部 on June 22, 2015, 12:41 pm JST

グラミー賞受賞経験もある人気音楽アーティストのテイラー・スイフト(Taylor Swift)が米国時間21日、アップル(Apple)が先ごろ発表した音楽ストリーミングサービス「Apple Music」に最新アルバム「1989」を提供しないことを明らかにした。無料トライアル期間中にはアーティスト側に曲の使用料が支払わない点を問題視した結果だという。

スイフトは自らのTumblrページで、アップルの方針を「ショッキングでがっかりするもの。これまで革新的とされてきた会社の方針とは思えない」などと批難している。

「Apple Music」は6月30日から世界の一部の市場でサービスがスタートするが、アップルは楽曲の権利保有者との売上分配について、サービス利用料金(月額約10ドル)のうち最低でも71.5%が音楽レーベルなどにわたることになるとしていた。NYTimesによれば、この割合は音楽ストリーミング業界の平均である70%をごくわずかに上回る水準。ただし、アップルが同サービスで3か月間の無料トライアル期間を設けるとしていることから、その影響でアルバムのダウンロード売上が減少するなどの懸念の声も
上がっているという。

欧米の音楽市場では、ストリーミングサービスの人気の高まりを受けて、iTunesなどでのダウンロード販売の売上が減少。また広告収入を柱とする無料サービスからの収入が少な過ぎるとするアーティスト側の不満の声もたびたび報じられており、昨年後半にはテイラー・スイフトがスポティファイ(Spotify)から自分の楽曲を引き上げるという騒ぎも起こっていた。また3月末には、ビヨンセやマドンナなど十数人の有名アーティストがオーナーとしても参画する「Tidal」という新たなサービスの立ち上げが発表されていたが、その際にも利益分配の問題解決に向けた取り組みという面が強調されていた。

【参照情報】
Taylor Swift Criticizes Apple’s Terms for Streaming Music Service - NYTimes
Taylor Swift Withholds Album From Apple Music - WSJ
Taylor Swift calls Apple Music free trial 'shocking, disappointing' in
open letter
- The Verge

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