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ネットワークの高度な自律オペレーションを実現するSON

2011.05.18

Updated by WirelessWire News編集部 on May 18, 2011, 12:04 pm JST Sponsored by NOKIA

SON(Self Organizing Network)は、移動通信ネットワークにおける高度な自律オペレーションを実現するソリューションです。SONは、LTEに向けたソリューションの一つですが、その自動化のメリットを最大限に活かすためには、SONのスコープとしてLTEの更に先を見越す必要があります。

SONには、(1)ネットワークの品質を向上させる、(2)OPEX(運用コスト)削減という2つのメリットがあります。移動通信ネットワークのトラフィックパターンは急速に変化しており、データ通信のトラフィック量が音声通信を大きく超えつつあります。ネットワークの最適化を迅速かつ自動で行えるようになると、ネットワークの品質もユーザの満足度も保つことができます。

SONには主に4つの特徴があります。

  1. Self-Configuration (自動設定)
    ネットワークの構築、試用運転、及びパラメータ設定の自動化に必要な機能が全て備わっています。ネットワーク中の各装置が自律的に作動し、OSS(Operation Support System)へのセットアップ、認証、接続を行うだけでなく、隣接セルとのパラメータ連携や交換も自動で行います。
  2. Self-Optimization (自動最適化)
    各基地局から収集したデータなどを元に、ネットワークパラメータのチューニングを即座に行うことでネットワークの品質を向上させます。主な機能としては、隣接セルとの間でのハンドオーバーの調整やトラフィックの負荷分散があります。
  3. Self-Healing (自動修復)
    大規模なサービス停止が起きた際に、問題の検出、根本的原因の分析、及び不具合状態の軽減が可能となるように設計されています。また、自動再スタートやその他のアラーム機能によって、通信事業者はより素早く問題に対応できるようになります。
  4. Self-Planning (自律計画)
    Self-Configuration(自動設定)とSelf-Optimization(自動最適化)の組み合わせにより、サービス品質に関連する各パラメータ向上などを考慮し、ダイナミックにネットワーク計画の再計算を行います。

▼SONの構成要素
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ノキア シーメンス ネットワークスは、SONの機能およびアルゴリズムをOSS(Operation Support System)及び基地局(eNB)に両方に配置し、それらを融合したハイブリッドSONを採用しています。単純で直ぐに対応可能な最適化については基地局上のSON機能により対応し、複雑で時間が必要とされる最適化についてはOSS(Operation Support System)上のSON機能が対応します。

ハイブリッドSONの採用により、以下のことが可能になります。

  • 精度の高いパフォーマンスと応答時間
  • 将来の機能に対応可能なスケーラビリティやアップグレーダビリティ
  • 複数の無線アクセス技術に対応

更にX2インタフェースやItf- Nインタフェースを用いて、マルチベンダ対応も可能です。

OSS(Operation Support System)上のSON機能は、NetAct System(ネットワーク統合運用支援プラットフォーム)において、NetAct ConfiguratorやNetAct Optimizerというツールとして提供されます。これらは既存のOSS(Operation Support System)における最適化ツール等と連携することも可能です。

特にNetAct OptimizerはGSM、W-CDMA等の複数の無線アクセス技術に対応しているため、導入時からLTEとW-CDMAを統合的に最適化することができます。

SONは、次世代の自律的なオペレーションとして、ネットワーク品質の向上とOPEX(運用コスト)の削減という2つの大きな目的が実現できるように設計されています。ノキア シーメンス ネットワークスのSONは、効率的で将来を見据えたアーキテクチャを採用しています。

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