LTEでフルIP電話を実現する「VoLTE」、複数のブースでデモを実施
2011.02.17
Updated by WirelessWire News編集部 on February 17, 2011, 04:39 am JST
2011.02.17
Updated by WirelessWire News編集部 on February 17, 2011, 04:39 am JST
次世代の移動通信方式「LTE」。この上で音声を通す「VoLTE」のデモが、MWC 2011の会場のベライゾン・ワイヤレス、LGエレクトロニクス、エリクソンなど複数ブースで行われている。VoLTEが実用段階に入ってきたことを示しているようだ。
▼LGエレクトロニクスのデモで、VoLTEによる音声着信
回線交換の設備を持たないLTEは、音声もIP上で伝送する。いわゆるVoIP(Voice over IP)なのだが、これをLTEで実現することを「VoLTE」呼ぶ。LTEは、国内ではNTTドコモが、米国でベライゾン・ワイヤレスが、いずれも昨年12月からサービスを開始している。しかし現状はデータ通信専用の端末の提供にとどまり、音声も利用できるスマートフォン型の端末はベライゾン・ワイヤレスが3月に発売する予定だが、音声は当面は3Gの回線交換を使用する。
▼ベライゾン・ワイヤレスでテレビ電話のデモ
ベライゾン・ワイヤレスとLGエレクトロニクスのVoLTEのデモは、いずれもLGエレクトロニクスのLTEスマートフォンを使う。低遅延が1つのウリでもあるLTEでは、音声をやり取りしてもその効果が表れているようで、隣にいる説明員とデモで会話をしてもほとんど遅延を感じないほど。さらにテレビ電話も選べるデモとなっており、こちらも比較的スムーズな映像を見ることができた。ベライゾン・ワイヤレスでは2012年ごろにVoLTEを開始したいという。
▼エリクソンはボイスとチャットなどを同時に
エリクソンの展示では、タブレット端末を使ってVoLTEのデモを行っていた。音声をLTEでやり取りしながら、チャットやビデオ送信などの別のコミュニケーションが可能なことを示していた。モバイルのLTEで音声も含めてIP化することにより、固定のブロードバンド網とのサービスの融合を進めるFMCが実現しやすくなるという。
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