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LINE、インドでユーザー数1,000万突破:インドにおけるメッセンジャーアプリ群雄割拠

2013.10.16

Updated by Hitoshi Sato on October 16, 2013, 10:36 am JST

LINEは2013年10月5日、インドでユーザー数が1,000万を突破したと発表した。LINEは2013年7月にインドでサービス提供を開始し、3ヶ月で突破したことになる。テレビでも宣伝をしており、10月からはインドの女優Katrina Kaifをイメージキャラクターとして起用した広告も2013年10月11日から展開をしていくことから、更なるユーザー数の増加が期待できる。

▼Katrina Kaifは人気のボリウッド女優。(LINE公式ブログより
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2013年末までには2,000万ユーザーを目標とし、インドで一番のメッセンジャーアプリを目指していく。それに向けてインドで販売されるソニーのスマートフォン「Xperia Z1」や「Xperia C」にLINEのアプリを搭載していく予定である。また、ソニーミュージックエンターテイメントはLINEの公式アカウントを開設し、インドで人気の映画「ボリウッド」(ハリウッドとボンベイをかけた造語)の音楽や情報を配信していく予定である。

▼LINEのインドでのCM(ボイスチャット編)2013年7月

▼LINEのインドでのCM(スタンプ編)2013年7月 日本でもおなじみのスタンプが登場。

LINEは日本以外では東南アジアや台湾、中南米やスペインでも人気である。タイで1,800万、スペインで1,500万、台湾で1,200万を突破している。LINEは2013年8月21日時点、全世界で2億3,000万ユーザー、その8割が海外とのことだ。その勢いは月間アクティブユーザー数3億人を突破している「WhatsApp」に迫る勢いである。

「WhatsApp」は欧米を中心にインドでも若者やビジネスマンを中心に人気があり、インドにおいてもテレビCMを行って宣伝をしている。他にはインドでは中国テンセントが提供する「WeChat」も人気がある。またインドの通信事業者BhartiとソフトバンクのジョイントベンチャーであるBharti Softbankが2012年12月から提供する「hike」という地場のメッセンジャーアプリもある。2013年4月には500万ユーザーを突破し、同社ではユーザー獲得に向けて700万ドル投資したことが報じられていた。

インドでは地場のメーカーや中古端末を中心にスマートフォンが急速に普及している(関連記事)。端末の拡大とともにインドにおいてメッセンジャーアプリの競争は始まったばかりである。1人で多くのメッセンジャーアプリをインストールして、利用シーンや相手によって使い分けていることが多い。ここで紹介したメッセンジャーアプリ以外にも「Viber」や「Tango」といった人気のメッセンジャーアプリや老舗の「Skype」、ソーシャルメディアの「Facebook」や「Twitter」など多くのコミュニケーションのプラットフォームが乱立している。インドにおいてこれからどのアプリが覇権をとっていくのか、注目していきたい。

▼WhatsAppのインドでのCM

▼WeChatのインドでのCM

【参照情報】
[India] LINE hits an astounding 10 million user number in just 3 months from the official launch
Bharti SoftBank to invest $7 mn in messaging app 'hike'

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。