電子情報技術産業協会(JEITA)と情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)は、2011年5月の移動電話の国内出荷実績を発表した。5月は前年比32%減で、4月に続き2カ月連続の前年割れとなった。
5月の移動電話全体の出荷数は前年比68.1%の214万3000台。前年比62.2%と大きく落ち込んだ4月に続いて、30%以上の大幅な前年割れとなった。そのうち、携帯電話は200万1000台で前年比65.8%と低調な出荷実績となった一方、PHSは14万2000台と絶対数は少ないものの前年比134.8%と好調ぶりを示した。携帯電話の低調ぶりに対してJEITAは、夏商戦前の買い控えがあり需要が弱い状況にあるとコメントしている。
4月以降の累計でも移動電話全体で前年比65.5%、携帯電話は同62.3%と出荷実績は伸びていない。JEITAの統計は国内メーカーの実績であり、アップルやサムスン電子など海外メーカーの数値が含まれていないとはいうものの、スマートフォン人気で活気のある店頭との落差が大きい。夏モデルの本格投入が始まった6月にどの程度まで盛り返すのかが興味深い。
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