ワイヤレスM2M市場、平均18%の成長で2016年度に1100億円超へ--ミック経済研究所
2012.04.11
Updated by Naohisa Iwamoto on April 11, 2012, 20:22 pm JST
2012.04.11
Updated by Naohisa Iwamoto on April 11, 2012, 20:22 pm JST
情報通信分野の市場調査を手がけるミック経済研究所は2012年4月11日、ワイヤレスM2Mソリューション市場の調査結果を発表した。調査によると、2011年度のワイヤレスM2M市場は、前年度比113.2%の473億円。2016年度の市場規模は1152億円に上ると予測する。
調査では、ワイヤレスM2Mソリューションを、微弱電波や無線LAN、Bluetoothなどの「近距離無線」、または3G携帯電話やWIMAX、LTEなどの「モバイル公衆網」を利用するソリューションと定義。これに関連するシステム、製品、サービス、クラウドサービスを調査対象とした。通信料金は含まない。
2010年度の市場規模は418億円で、2011年度には113.2%の473億円に成長した。ミック経済研究所では「通信端末、通信料金の低価格化やそれに伴う導入用途の広がりにより、好調に推移している」と分析している。2012年度以降は、2016年度までの6年間で年平均18.4%の成長を続け、2016年度には1152億円へと市場が拡大する見込みだ。その要因として、大きく2つの項目を掲げている。1つは、M2Mのシステムを構成する際に必要な各種デバイスやアプリケーションを、料金を支払って利用できるクラウド型のサービスの進展。システム導入時に多大な初期費用を必要としないことから、導入への敷居を下げている。もう1つはエネルギー管理システムの導入。東日本大震災を景気とした省エネ意識の高まりなどから、無線を利用したエネルギー管理システムの普及が予測される。
調査はキャリアーやメーカーなど、国内の主要M2M関連企業30社を対象に行った。M2Mソリューションの売上高や製品出荷数などを調査し、市場規模や市場動向をまとめた。
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