アップル、iPhone 4を発表 - 既存iPhoneユーザーへの買い換え促進策も
2010.06.08
Updated by WirelessWire News編集部 on June 8, 2010, 10:55 am JST
2010.06.08
Updated by WirelessWire News編集部 on June 8, 2010, 10:55 am JST
米アップルが米国時間6月7日にiPhoneの新モデルとなる「iPhone 4」を発表した。同時に正式発表となった新OS(従来の「iPhone OS」に代わり、新たに「iOS」となった)を搭載し、「レティナ・ディスプレイ」より高解像度のスクリーンや、ビデオチャット(テレビ電話)機能を持つ新機種の詳細については、アップルのウェブサイトをはじめ、すでに各所で報じられている通り。新モデルの価格は、メモリー16GB版が199ドル、同32GBが299ドル(いずれもAT&Tとの2年契約)で、これに従来のiPhone 3GS(8GB版:99ドル)と合わせた3本立てのラインナップとなる。なお、新モデルの予約受付は15日、また販売は24日にそれぞれ開始予定となっている。
また、アップルCEOのスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)はこの日から始まった同社の開発者会議(Worldwide Developer Conference:WWDC)での基調講演のなかで、iPhone 4の発売に合わせて、旧モデル契約者の買い換えを促す促進策を明らかにした。具体的には、2010年中にAT&Tとの現行の契約期間が終了するiPhoneユーザーに対して、違約金なしで(最長6ヶ月前倒しして)iPhone 4を購入できるようにするというもの。なお、この促進策がアップルおよびAT&Tのボトムラインにどれほど影響するのかは不明だが、HTC Evo 4G(対応キャリアはスプリント・ネクステル)などAndroid OS搭載の他社製スマートフォンの勢いが増していることから、今回はじめて提供するこの促進策には、既存のiPhoneユーザーが他社製品・サービスに流れるのを抑制するねらいがあると思われる。
また、アップルはiPhone 4の新機能の大きな目玉として「FaceTime」というビデオチャット(テレビ電話)を打ち出している。ほかの新機能(たとえば動画撮影・編集機能など)にくらべてより高い「ネットワーク効果」が期待できるものだけに、同社とAT&Tの双方にとってシェア拡大のどれほど役立つかが注目されるが、ただし当面はWi-Fi経由でのネットワーク接続時のみ利用可能ということで、このあたりはAT&Tの3G回線への負荷に配慮した結果と思われる。
もっとも、先日のD8カンファレンスに登場したジョブズは、「いつになれば、iPhoneでまともに電話をかけられるようになるのか」という聴衆からの質問に対し、「夏の終わり頃までには事態が改善すると思う」と答えていたことから、今後AT&Tのネットワークの改善状況をにらみながら、3Gでのビデオチャット解禁に踏み切る可能性も考えられる。
【参照情報】
・アップル - iPhone
・Apple Unveils iPhone 4 (Wall Street Journal)
・Steve Jobs live from WWDC 2010 (Engadget)
・Why Is AT&T Suddenly So Generous? (Gizmodo)
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