スマートフォンのシェア倍増をねらうサムスン - "Galaxy"端末でiPhoneやBlackberryに挑戦
2010.06.23
Updated by WirelessWire News編集部 on June 23, 2010, 14:06 pm JST
2010.06.23
Updated by WirelessWire News編集部 on June 23, 2010, 14:06 pm JST
世界第2位(出荷台数ベース)の携帯電話機メーカーである韓国のサムスン(Samsung Electronics)が、スマートフォン市場でのシェアを倍増させ、2010年第4四半期には10%以上を獲得することをねらっていると、同社の携帯電話機部門幹部が述べた。
サムスンの2009年の携帯電話出荷台数は合計で2億2700万台だったが、そのうちスマートフォンが600万台を占めていた。また、2月に公表した同社の計画によると、2010年のスマートフォンの出荷台数は前年比3倍の1800万台となるという。
世界のスマートフォン市場でのサムスンのシェアは現在5%以下だが、思惑通りに10%のシェアを取れれば、同社はHTCを飛び越えて第4位のメーカーとなる。IDCのリサーチによると、世界のスマートフォンのシェアは、1位ノキア(39.3%)、2位Research In Motion(19.4%)、3位アップル(16.1%)、4位HTC(4.8%)となっているという。
また、サムスンの携帯ディスプレイ事業部門(Samsung Mobile Display)は21億ドルを投資して、AMOLEDディスプレイの製造ラインを建設し、2011年7月に生産を開始すると、ロイターなどが報じている。
先週欧州で発売されたサムスンの"Galaxy S"は、OSにグーグル(Google)のAndoroidを採用し、4インチ液晶ディスプレイ、電子書籍リーダー、5メガピクセルカメラ、HD動画撮影・再生機能などを搭載。日本のNTTドコモをはじめとして、世界110カ国での販売が計画されている。
またAT&Tが採用を発表した"Galaxy S 'Captive'"は、Android OS 2.1、サムスン製1GHzプロセッサー("Hummingbird)を搭載し、Wi-Fi 802.11n、Bluetooth 3.0、HSPA 7.2に対応。さらに、5メガピクセルカメラや3Dモーションセンシング、16GB内蔵メモリー、HD動画撮影機能、サラウンド音声再生機能を持つほか、音楽・動画の配信用"Media Hub"も提供するという。
さらに、同社では主にビジネスユーザー向けに、"Galaxy Q"というキーボード付き端末の投入も計画している。これはRIMのBlackberryユーザー切り崩しをねらった製品になるという。
なお、同社モバイル・コミュニケーション部門の責任者であるJ.K. Shin氏は、先頃行われたWall Street Journalとのインタビューのなかで、今年の全世界での携帯電話機販売台数予測を12億台とし、そのなかでスマートフォンが2億6000万台を占めると述べていた。また、同社は今後の方向性として、LTE展開を想定した端末づくりを進めるなかで、Galaxy SやQといったスマートフォンのほか、Galaxy Tabというタブレット端末も今年第3四半期までに投入する計画を明らかにしていた。さらに、同氏によると、サムスンは今後もAndroidをふくめた多数のOSに対応する端末を出していくという。
【参照情報】
・Samsung Aims to Double its Smartphone Market Share - Bloomberg Businessweek
・Samsung plans on doubling smartphone market share - FierceWireless
・Samsung to attack Blackberry with Android - Fortune
・Samsung Bets on Smartphones, Tablet - Wall Street Journal
・AT&T, Samsung Announce Galaxy S 'Captivate' - PCMag.com
・New Samsung OLED line to start production mid-2011 - Reuters
・動画:サムスン製Android端末 Galaxy S、ドコモから今秋登場 (Engadget日本版)
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