スマートフォンの省電力モードは電気の無駄? 米国の研究者らが発表
2010.07.01
Updated by WirelessWire News編集部 on July 1, 2010, 10:30 am JST
2010.07.01
Updated by WirelessWire News編集部 on July 1, 2010, 10:30 am JST
Wi-Fiの利用がスマートフォンのエネルギーの60%を使っており、省電力モード(Power Saving Mode)が実際にはパワーを無駄遣いしているという研究結果が発表されたそうだ。原因は、もともとはWi-Fiによる電力消費を抑えるために設計されたはずのプロトコルが効果的に動作していないこと。
テキサス大学オースティン校(University of Texas at Austin)のEric Rozner氏と、ウィスコンシン大学マディソン校(University of Wisconsin-Madison)、マイクロソフト・リサーチ・インド(Microsoft Research India)の研究者らが解明した。パワーセービングモードはWi-Fiのアクセスポイントが1台の端末と通信する場合には端末の電力消費を抑えるが、複数台と接続する場合にはかえって無駄に電力を使ってしまうらしい。
同氏が開発したNAPmanというWi-Fiアクセスポイント側のソフトウェアがこの問題を解決するという。また、これとは別にインテル(Intel)のピッツバーグの研究所のKonstantina Papagiannaki氏がカーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)と共同でCatnapというWi-Fiアクセスポイントのソフトウェアパッチを作っており、Wi-Fi 利用時の端末側バッテリー持続時間が2倍から5倍に伸びるとのことだ。どちらも商用化はそれほど遠くない未来に可能とのことである。
ちなみに、Light Readingに掲載された、「モバイルの電池を喰うアプリ・ワースト5」(Mobile's Top 5 Battery Killers)には、以下の5つのアプリケーションが並んでいる。
3Gオペレータの多くはWi-Fi利用を促している。利用者がバッテリー持続時間に気をもむのは、各国で共通のようだ。
【参照情報】
・How Wi-Fi Drains Your Cell Phone -Technology Review
・New ways to double phone battery life -CNN.com
・Mobile's Top 5 Battery Killers -Light Reading
・GolfTraxx
・FarmVille
・Qik
おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)
登録はこちら