アップルが「Back To The Mac」イベントを開催 - Mac版「FaceTime」などを披露
2010.10.21
Updated by WirelessWire News編集部 on October 21, 2010, 17:07 pm JST
2010.10.21
Updated by WirelessWire News編集部 on October 21, 2010, 17:07 pm JST
アップル(Apple)は米国時間20日に「Back to The Mac」と題した製品発表イベントを開催し、薄型ノートPC「MacBook Air」の新モデルや、次期Mac OS X「Lion」、さらに家庭向けソフトウェアバンドル「iLife」の新バージョンなど、複数の新製品を披露した。
Macのソフトウェアとハードウェアが中心の発表だったが、コミュニケーション関連でも興味深い製品が披露された。ビデオ通話(テレビ電話)用のアプリケーション「FaceTime for Mac」がそれで、Mac同士での会話に加えて、一足先に専用アプリが提供されているiPhone 4ならびに最新型iPod touchとMacとの間でも映像付きの会話も可能になる。
Macにはこれまでも「iChat」という同じような機能をもつビデオチャットソフトが付属してきていたが、ただしこちらはMac同士の通話やチャットに機能が限られていた。
またFaceTimeでは、iPod touchとMacの場合はユーザーのメールアドレスを、またiPhoneの場合は電話番号を手がかりに通話の相手を呼び出すことになるが、携帯電話の番号を使用するiPhoneとの場合、3G回線を通じた会話ができるかどうかは説明がなかった。なお、携帯端末に付属するFaceTimeはいまのところ、携帯通信網へのトラフィック負荷増大の可能性に配慮して、Wi-Fi接続時にしか使用できない。
ビデオ通話は、だいぶ前からそのための技術が提供されながら、なかなか定着できずに今日に至っている。しかし、一方ではビデオチャット機能を含むVoIPアプリの「Skype」が全世界で5億人を超える登録ユーザーを獲得し、携帯端末へのアプリ搭載例も徐々に増えてきていることなどから、今後一般に普及する可能性も考えられる。
FaceTimeについては、当面はアップル製品ユーザー間でのコミュニケーションに限られるが、動画ベースの双方向コミュニケーションがネットワークに与える負荷などの点も含めて、今後の成り行きに注目したい。
この日の発表のなかでは、新しいMacBook Air(11.6インチと13.3インチの2タイプ)や、2011年夏にリリース予定の次期Mac OS X "Lion"、写真管理ソフトや映像処理ソフトをバンドルしたiLifeの新版となる「iLife 11」、iPhoneやiTunesで定着したAppStoreのMacバージョンなど、さまざまな製品が披露されたが、アップルのスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)CEOがプレゼンテーションのなかで再三強調していた通り、iPhoneやiPadといった携帯端末で成功を収めたアイデアをパソコンにフィードバックするという考え方が随所で示されていた。たとえば、従来のハードディスクに変えて内蔵機億媒体にSSDをデフォルトで採用したMacBook Airでは、スマートフォンと同様に、スリープ状態から一瞬で使用可能な状態に戻るなど、これまでより使い勝手の向上が図られている点が印象に残った。
【参照情報】
・Apple's Steve Jobs to Unveil Updated Macintosh Line, Software - Bloomberg
・Apple Updates MacBook Air, Macintosh Software - Wall Street Journal
おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)
登録はこちら