映画『2001年宇宙の旅』まで持ち出してきたサムスン -対アップル特許訴訟で
2011.08.24
Updated by WirelessWire News編集部 on August 24, 2011, 09:17 am JST
2011.08.24
Updated by WirelessWire News編集部 on August 24, 2011, 09:17 am JST
サムスン(Samsung)のタブレット端末「GalaxyTab」がアップル(Apple)の「iPad」に酷似しているとして、アップルがサムスンを訴えている問題で、スタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick)監督の名作映画が法廷で映写される可能性が浮上してきた。
サムスンは米国時間22日にカリフォルニア州北部地区連邦地裁に提出した書類のなかで、iPadのデザインがアップルによる発明ではないことを裏付ける材料として、過去の映画やテレビ番組に登場するコンピューター端末を引き合いに出しながら、これらがiPadの「先行技術」にあたると主張していると、特許分野の話題に詳しいFOSS Patentsブログなどが伝えている。
今回サムスンが言及したのは、1968年の映画『2001年宇宙の旅』のなかで、2人の宇宙飛行士がタブレット端末を使用しているシーン。サムスン側の弁護士はYouTubeにアップロードされている「clip1: Apple iPad in the 1969 classic: 2001 A SPACE ODYSSEY」と題された動画へのリンクを付している。
サムスン側では「このシーンに登場するタブレット端末は、全体が四角い形をしており、表面の大部分がディスプレイ画面で覆われ、そのまわりを幅の狭い縁が取り囲んでいるほか、圧倒的に平らな表面や背面、それに薄型のフォームファクターを有しているが、アップルが特許を主張するデザインにもほぼこれと同様の特徴がある」と説明しているという。
このほか、サムスンは1970年代に放映されたイギリスのテレビ番組「The Tomorrow People」にも言及し、その中に登場するタブレット端末もiPadに類似していると述べているという。
「先行技術」(prior art)とは、ある技術に関する特許の無効を主張する際に、それを裏付けるものとして使われることが多い。
【参照情報】
・Samsung cites Stanley Kubrick's '2001: A Space Odyssey' movie as prior art against iPad design patent - FOSS Patents
・Samsung Cites Sci-Fi Classic in Attacking Apple Patent - Digits (WSJ.com)
・Samsung cites Kubrick film in Apple patent spat - CNET
・【図・グラフ】ひと目で分かる「サムスンとアップルの"競合・共生"関係」
・独法廷、サムスンに「Galaxy Tab 10.1」販売の仮差し止め命令 - アップルとの特許紛争で
・「マルチタッチ操作はアップルのもの?」 - iPhone関連の特許をめぐって大騒ぎに
・アップル、サムスンを提訴 - 「Galaxy端末が、iPhoneやiPadにそっくり」と主張
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