インターデジタルの特許売却オークション、インテル、サムスンらも入札に意欲
2011.09.12
Updated by WirelessWire News編集部 on September 12, 2011, 09:05 am JST
2011.09.12
Updated by WirelessWire News編集部 on September 12, 2011, 09:05 am JST
インターデジタル(InterDigital)が保有する特許関連の資産売却オークションに、インテル(Intel)、サムスン(Samsung)、エリクソン(Ericsson)、HTCの各社が参加意欲を示していると、Bloombergなどが伝えている。
Bloombergが匿名の複数の関係者の話として報じたところによると、インターデジタルのオークションは、今後2週間以内に第1回めの入札締切が予定されており、入札参加者は数日以内に参加意欲の表明を求められているという。また、インテルなどの各社はこの入札に向け、インターデジタルに関する内部向けデータを閲覧しており、アップル(Apple)やマイクロソフト(Mircosoft)でも同様に資料に目を通しているという関係者の話も伝えられている。
インターデジタルは、無線データ通信やノイズキャンセリング関連など、スマートフォン市場において重要な意味を持つ特許を多数保有しており、その数は8800件にものぼるとされるが、同社では6月に45億ドルで落札されたノーテル(Nortel)の特許ポートフォリオ(特許数約6600件)に比べ、自社のポートフォリオのほうがより強力だとしている。
同社は現在、これらの知的財産からより多くの利益を得るために、会社自体の売却を含めた複数の選択肢を検討しており、7月19日には財務アドバイザーとして、エバーコア・パートナーズ(Evercore Partners)ならびにバークレイズ・キャピタル(Barclays Capital)の2社と契約したことを発表していた。
インターデジタルの売却については、当初はアップルやサムスンに加え、グーグル(Google)も売却先の有力候補と目され、7月19日以降の1ヶ月でインターデジタルの株価は約70%も上昇していた。しかし、グーグルが8月15日に、やはりモバイル通信関連の特許を多数保有するモトローラ(Motorola)の買収を発表したことから、インターデジタルの株価は急落、一時は買収発表前に比べて23%もの下落を記録していた。今回のBloombergの報道でも、グーグルが入札への興味を失いつつあると報じられている。
【参照情報】
・Intel Said to Weigh InterDigital Bid - Bloomberg
・Interdigital: Intel, Samsung, Ericsson, HTC Kicking The Tires - Forbes
・注目を集める米インターデジタルの特許の行方 - アップル、ノキア、クアルコムらが食指
・「18件の切り札」を手にするグーグル - モトローラの特許に対する専門家の見解(Bloomberg)
・ノーテルの知財オークション、アップル、ソニーなどのグループが45億ドルで落札
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