「モトローラを特別扱いすることはない」- グーグルのシュミット会長、韓国でアピール
2011.11.09
Updated by WirelessWire News編集部 on November 9, 2011, 16:32 pm JST
2011.11.09
Updated by WirelessWire News編集部 on November 9, 2011, 16:32 pm JST
グーグル(Google)のエリック・シュミット(Eric Schmidt)会長は8日、訪問先の韓国で、モトローラ(Motorola)の買収完了後も、Android OSに関する自社の方針が変わることはないと訴えた。
グーグルは8月に、Androidスマートフォンを開発するモトローラを125億ドルで買収すると発表していた。だが、同社のこの動きに対しては、他のAndroid端末メーカーの間から、今後同社がモトローラを優遇するのではないかとの懸念の声が上がっていた。
とくにAndroid陣営の筆頭メーカーとなったサムスン(Samsung)では、モトローラ買収計画の発表以降、グーグルに対する牽制の動きが目立ってきている。9月にはWindow Phone OSベースの端末開発に関して、マイクロソフト(Microsoft)との提携を発表。また自社開発のスマートフォンOS「Bada」のオープン化や、インテルと組んでのLinuxベースのモバイルOS開発プロジェクト「Tizen」の立ち上げも明らかにしている。
シュミット会長は、買収完了後のモトローラの運営について、「十分に独立した形で行っていく。Androidについて約束しているオープン性に違反するようなことはしない」と述べたとWSJは伝えている。
また、サムスンやHTCをはじめとするアジアの端末メーカー各社の間では、Android関連の訴訟を回避する目的で、マイクロソフトと特許ライセンス契約を結ぶ動きが拡がっているが、この点について訊ねられたシュミット会長は、Android端末メーカーに対して訴訟をしかけるマイクロソフトのやり方を批判。「マイクロソフトはこの問題について本当のことを語っていない」と述べた上で、「同社が人々の恐怖心をあおる戦術を使っているのは、自分たちがAndroidの成功に恐れをなしているため」との考えを示した。
シュミット会長は今回の韓国訪問で、サムスンやLGといったAndroid端末メーカーのほか、SK Telecom、KT、LG Uplusといった携帯通信事業者の幹部とも会談。さらに李明博大統領との会談では、韓国以外でも人気が高まりつつあるとされるK-ポップの専用チャネルをYouTubeに設けるなど、同国の産業振興を図る「韓流プロジェクト」の立ち上げを約束したと伝えられている。
同氏は、今回のアジア訪問でこの後HTCの本拠地である台湾、そして北京を訪れる予定。
【参照情報】
・Motorola won't get special treatment, Google's Schmidt tells Android partners - Guardian
・Google chairman says will not favor Motorola - Reuters
・Google's Schmidt Says Android Will Remain Free - Wall Street Journal
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