米FCC、ディッシュ・ネットワークの衛星波転用計画を認めず
2012.03.06
Updated by WirelessWire News編集部 on March 6, 2012, 09:19 am JST
2012.03.06
Updated by WirelessWire News編集部 on March 6, 2012, 09:19 am JST
米連邦通信委員会(FCC)は2日(現地時間)、衛星テレビ放送大手でLTE-Advanced規格の携帯通信網展開をめざすディッシュ・ネットワーク(Dish Netowrok:以下、ディッシュ)が提出していた携帯通信網展開計画に関する承認申請を認めない考えを明らかにした。
ディッシュは破産したDBSDノースアメリカ(DBSD North America)ならびにテレスター・ネットワークス(TerreStar Networks)の資産を取得。この買収を通じて獲得した周波数帯を携帯通信網に転用するため、FCCに変更を認めるよう求めていた。
FCCはさきごろ、ライトスクェアード(LightSquared)の高速通信網構築計画にいったんは認めていた仮承認を撤回するという失態を演じていた。これをふまえ、同委員会は現在、新たな通信網構築計画に対して全般に慎重な姿勢を示しているとされ、まずは今年末にむけて周波数帯利用についての新たなルール作りを進めるとしている。
ただし、スマートフォンやタブレットの利用増加などによる携帯通信網への負荷増大の流れをふまえ、FCCはこの緩和に向けた無線電波の携帯通信網への転用という方向自体には賛成の意向を示している。今後ルール作りがさらに進めば、ディッシュの申請が改めて認められる可能性は十分あるという。
いっぽう、ディッシュは今回のFCCの判断を遺憾としながらも、今後できるだけ早期に承認を得られるようFCCと協力していくとしている。
【参照情報】
・Dish Bid for Waivers Needed for Mobile Service Denied by FCC - Bloomberg
・FCC Deals Setback to Dish Wireless Network Plans - WSJ
・FCC avoiding LightSquared mistakes with Dish - GigaOM
・米ライトスクェアード、いよいよ崖っぷちに - FCCが通信網構築計画の承認撤回
・衛星テレビの米ディッシュ、LTE網の展開を計画 - 「周波数帯投機」との見方も
・買収話が流れたT-モバイル - ドイツテレコムに残された選択肢は?
・米「ホワイトスペース」のオークション実施に向けた法案が下院通過
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