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アップル、サムスンとモトローラに特許のライセンス提供を打診(WSJ報道)

2012.03.07

Updated by WirelessWire News編集部 on March 7, 2012, 11:23 am JST

アップル(Apple)がAndroid陣営の端末メーカー各社を相手に、スマートフォン市場でシェア争いを続け、また世界各地の法廷で特許侵害をめぐる訴訟を続けていることは既報の通りだが、この訴訟の一部に関し、同社が和解に向けた打診を行ったとする話をWall Street Journal(WSJ)が伝えている。

この和解案の打診先は、Android陣営最大手のサムスン(Samsung)、ならびにまもなく正式にグーグル(Google)傘下に入るモトローラ(Motorola Mobility)の2社。提案の内容については、Android端末1台につき5〜15ドル(端末販売価格の1〜2.5%)のライセンス料で、争点となっている技術特許をライセンス提供することなどが含まれているという。なお、具体的にどの特許が対象となっているかは明らかにされていない。

アップルは以前、モトローラから示された2.5%というライセンス料の設定を非難したことが伝えられていた。

アップルの故スティーブ・ジョブズCEOは生前、自社の技術をコピーした競合他社に対し、(アップルの)「有り金全部をはたいてでも戦い続ける」との旨の発言をしていたことが伝えられていた。ただし、そのいっぽうで、2010年にはサムスンに対し、訴訟回避にむけてライセンス提供の話を打診したことも報じられていた。

アップルはAndroid端末メーカー各社との法廷での争いに関して、これまでHTCを相手取った米ITC(International Trade Commission)での紛争などで自社の主張を認められていたものの、全体としては双方にとって終わりの見えない「泥試合」の様相を呈している。

いっぽうで、アップル同様に一部のAndroid端末メーカーを特許侵害で訴えているマイクロソフト(Microsoft)では、すでに複数のメーカーとライセンス契約を結んでいる。この話題を採り上げたGigaOMでは、アップルにとってAndroidメーカーからのライセンス収入はたとえ実現しても取るに足らない額としつつ、競合相手にライセンス料支払いという新たな金銭的負担を課すことが同社の優位につながる可能性もあると指摘している。

【参照情報】
Apple Offered Licensing Deals to Patent Foes - WSJ
Report: Apple floats settlement talks in patent disputes - GigaOM
Apple extends olive branch to Motorola, Samsung? - CNET
アップルとサムスンが痛み分け - 独法廷、2件の訴訟で両社の訴えを棄却
アップル、モトローラを米国で新たに提訴 - クアルコム特許をめぐって
米ITCが「モトローラはアップルの特許権を侵害していない」とする判断
サムスン、ドイツでアップルを新たに提訴 - ":-)"関連など4件の特許侵害で

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