アップル、中国での「iPad」商標権問題で原告企業と直接交渉を開始
2012.04.23
Updated by WirelessWire News編集部 on April 23, 2012, 12:44 pm JST
2012.04.23
Updated by WirelessWire News編集部 on April 23, 2012, 12:44 pm JST
中国における「IPAD」の商標権をめぐって、香港のプロビュー・インターナショナル・ホールディングス(Proview International Holdings:以下、プロビュー)という企業がアップル(Apple)と争っている問題で、現地時間20日、アップルの弁護士は同社とプロビューが調停に向けての話し合いを開始し、この問題解決に動いていることを明らかにした。
広東の高等人民裁判所で行われている控訴審の判決は、今後数週間から数か月で下されると見込みだが、先週始め、同裁判所は両者に調停の方法を探るよう忠告したという。
FTによると、「IPAD」という名前はもともと、プロビューのグループ会社だった台湾のプロビュー・エレクトロニクス(Proview Electronics)が2000年に発売したタブレット「I-Pad」の製品名、同社は2000年〜2004年の間に欧州、中国、メキシコ、韓国、シンガポール、インドネシア、タイ、ベトナムなどで「IPAD」の商標権を取得したという。
プロビュー側では、アップルが2006年にプロビュー・エレクトロニクスから取得したとする「IPAD」の商標権には、中国における権利は含まれていないと主張。この中国における特許を登録したのは深センに登記していたプロビュー・テクノロジー(Proview Technology)という別のグループ会社だったとしているという。
これに対し、アップル側は中国を含む10か国での商標権を購入済みだとしており、AllThingsDではこれを裏付ける両者のEメールのやりとりなども公開されていた。
プロビューは倒産の危機にあり、これまでもアップルとの調停の可能性を探ってきたが、アップル側ではこれにとりあっていなかった。プロビューの代表は今年始め、同社が中国での同商標についてアップルに4億ドルでの取引を求めているとしていた。
アップルにとって中国は2番めに大きな市場となっており、同社の新たなiPadが中国でいまだに発売されていない理由にはこの訴訟が関係しているとするアナリストもいるという。
【参照情報】
・Apple in talks with iPad trademark challenger to try and settle dispute - Macworld
・Apple, Proview in talks to resolve iPad trademark fight - GigaOM
・Apple, Proview Will Try to Talk Out iPad Trademark Tussle - AllThingsD
・Apple faces legal action over iPad name - FT
・中国での「iPad」商標権問題 - 大手銀行も介入で、泥沼化の様相
・「iPad」商標権問題 - アップル、中国企業を名誉棄損で告訴の構え
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