ボーダフォン、英ケーブル&ワイアレスを17億ドルで買収へ - 英国内で固定通信分野に進出
2012.04.24
Updated by WirelessWire News編集部 on April 24, 2012, 09:38 am JST
2012.04.24
Updated by WirelessWire News編集部 on April 24, 2012, 09:38 am JST
英ボーダフォン(Vodafone)は現地時間23日、英国内で固定通信網を展開するケーブル&ワイアレス・ワールドワイド(Cable & Wireless Worldwide:以下、C&W)を17億ドルで買収すると発表。この買収により、ボーダフォンは英国内でBTグループ(BT Group PLC)に続く固定回線事業者になる。
C&Wは、大西洋に海底ケーブルが敷設された1866年に前身となる企業が創立された老舗通信事業者で、ヨーロッパからインド、アジアに渡る60以上の国際ケーブルシステムや、英国で最大の法人向け光ファイバーネットワークを所有している。ただし、近年はザス(Thus)やエナジス(Energis)などの企業の買収や、海外のコンシューマー向けビジネスからの分離などの戦略が失敗し、業績の下方修正や株価下落が続いていた。
ボーダフォンは2月上旬にC&Wの買収を検討していることを明かしており、その後インドのタタ・コミュニケーションズ(Tata Communications:以下、タタ)もC&W買収に参戦する意向を示していた。しかし、タタは買収額で折り合いがつかず、結局ボーダフォンによる買収で話がまとまったという。
この買収は今年第3四半期に完了の見込み。ボーダフォンは、C&Wの光ファイバー網を利用することで、BTグループなどへの手数料支払いの必要がなくなる。サンフォード・バーンスタイン(Sanford C. Bernstein)のアナリストはBloombergに対し、ボーダフォンからBTへの手数料支払いは毎年約2億ポンドあったとコメントしている。
【参照情報】
・Vodafone Agrees to Buy Cable & Wireless for $1.7 Billion - Bloomberg
・Cable & Wireless Agrees to Vodafone Takeover - WSJ
・Cable & Wireless name to disappear in UK - FT
・Vodafone puts paid to once-revered C&W - FT
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