グーグル、「Google マップ」「Google Earth」を刷新へ - 3D地図がアップルとの一大争点に
2012.06.07
Updated by WirelessWire News編集部 on June 7, 2012, 09:47 am JST
2012.06.07
Updated by WirelessWire News編集部 on June 7, 2012, 09:47 am JST
グーグル(Google)は米国時間6日に開催した「Googleマップの次の次元」("The Next Dimension of Google Maps")と題するイベントのなかで、「Google マップ」および「Google Earth」の刷新予定を発表した。来週行われるアップル(Apple)の開発者向けイベント「Worldwide Developers Conference」(WWDC)でも地図関連の新たな発表があるとみられ、この分野が両社間の競合の新しい争点として大きな注目を集めることになりそうだ。
グーグルは、この日の発表のなかで、Google Earthの3Dイメージを刷新する計画を明らかにした。同社では、異なるアングルから撮影した4種類の航空写真を元に、自動的に3D画像を生成する画像処理技術を用い、都市全体の3D画像をGoogle Earthに追加する予定で、今年末までにあわせて人口3億人分に相当する世界の各都市をカバーしたいとしている。ただし、新たなGoogle Earthがダウンロード可能となる時期については不明。
また「Googleマップ」について同社は、電波の届かない地下鉄などでも使用できるオフラインマップを提供すると発表。こちらは、Android端末向けのものが、数週間以内にダウンロード可能になるという。
アップルは来週のWWDCで、iOS端末用の地図アプリについて、2007年以来採用してきたGoogleマップから自社技術への切替を発表するとみられている。同社は近年、3Dマップを開発するPoly9とC3 Technologiesを立て続けに買収しており、新しい地図アプリではその技術を活かした3Dマップが目玉になるとする予想もある。
[サーブ(Saab)が作成したC3の技術解説ビデオ]
なお、この話題に触れたGigaOMでは、グーグルの発表内容について「従来の延長線上にある改良にすぎない」とした上で、グーグルが数週間後に予定される開発者イベント「Google I/O」を待たずに、なぜこのタイミングで発表を行ったかという点に焦点をあてている。「アップルでは数年前から、Googleマップに代わる新たな技術の導入を視野に入れていた」とするWSJ記事などに言及しながら、予想されるアップルの発表内容にグーグルが大きな危機感を抱いる証ではないか、とGigaOMでは記している。
【参照情報】
・The never-ending quest for the perfect map - Google
・Google holds its breath and tries to sow doubt about Apple's maps - The Next Web
・Google Maps searching for directions ahead of WWDC - GigaOM
・Apple and Google Expand Their Battle to Mobile Maps - WSJ
・アップル、次期iOSで「Googleマップ」に代えて自社技術を採用か
おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)
登録はこちら