アップルのWWDC開幕 - 基調講演で「iOS 6」などが発表に
2012.06.12
Updated by WirelessWire News編集部 on June 12, 2012, 10:30 am JST
2012.06.12
Updated by WirelessWire News編集部 on June 12, 2012, 10:30 am JST
アップル(Apple)が毎年6月に開催する開発者向けイベント「Worldwide Developer Conference」(WWDC)が、米国時間11日にサンフランシスコで幕を開けた。
初日の基調講演には同社のティム・クック(Tim Cook)CEOらが登場し、約2時間におよぶプレゼンテーションのなかで、新しいMacBook Air/Proなどのハードウェアや、Mac用の次期OS X「Mountain Lion」、そして次期モバイルOS「iOS 6」などに実装される新機能を披露した。
このうちiOS 6に関しては、事前に報じられていた通り、自社開発の地図サービスが発表された。アップルは2009年にPlacebase、2010年にはPoly9、2011年には C3 Technologiesと、3Dマップを提供する2社を含めて地図サービス関連の3社を立て続けに買収していたことから、iOS 6では現行のGoogleマップに代えて、自社開発の地図サービスが導入される可能性が浮上していた。
新しい地図サービスには、目的地までの道順を詳しく知らせるナビゲーション機能が追加されるほか、渋滞情報などを元にして、別のルートを提案する機能も含まれ、さらに音声認識/パーソナルアシスタント機能「Siri」とも連携。また、地図を3D表示する機能は画像をリアルタイムでレンダリングするものとなっている。なお、この3Dマップについて、The Vergeでは、グーグル(Google)が先週発表した新たな3Dマップよりも「若干見栄えがよさそう」と評している。
また、現行の「iOS 5」から実装された「Siri」は、iOS6ではさらに機能が強化され、スポーツの試合の結果やレストランの予約、映画のチケットの購入なども可能になる。また、アップルはSiriを使って、自動車のドライバーがハンズフリーでiPhoneを操作できるようにするための「Eyes Free」機能を実現。GMやBMW、トヨタなど複数の自動車メーカーでは、この機能を呼び出すための専用ボタンをクルマのハンドルに組み込む計画で、今後12か月以内にはこの機能に対応した製品を投入することになるという。
さらに他社サービスとの連携に関しては、「iOS 5」で実装されたツイッター(Twitter)との統合に続き、「iOS 6」ではフェイスブック(Facebook)との機能統合も実装される。これにより、iPhoneやiPadのユーザーは、撮影した写真を直接フェイスブック上にアップロードできるようになるほか、ステータスの更新なども従来より簡単にできるようになる。さらに、iTunesやApp Storeにもフェイスブックの共有が組み込まれ、アプリやコンテンツについて「いいね!」ボタンをおした友人が表示されるようになる。また、カレンダーアプリには、フェイスブックの友人の誕生日が表示されるほか、iOS/Macの「連絡先」アプリとフェイスブックの「友だち」の連絡先情報の同期なども実現される。
このほか、iOS 6には、ブラウザに追加されたiCloudタブ、不在着信に対してメールで定型文を返したり、かけ直す日時を指定して自分にリマインドする機能などが追加される。iOS 6で追加される新機能はあわせて200件におよぶという。
なお、iOS 6はiPhone、iPod Touch、iPad向けに、年内にリリースされる見込み(一部の旧モデルには対応しない)。
【参照情報】
・Apple Adds Software Features to Stay Ahead of Google in Apps - Bloomberg
・Apple Steps Up Competition Against Google, Unveils iOS 6 - Wall Street Journal(WSJ)
・What you need to know about iOS 6 - GigaOM
・Apple replaces Google Maps with its own maps, turn-by-turn navigation and traffic info - The Verge
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