マイクロソフト、ビジネス向けSNS「Yammer」買収の可能性浮上
2012.06.15
Updated by WirelessWire News編集部 on June 15, 2012, 10:41 am JST
2012.06.15
Updated by WirelessWire News編集部 on June 15, 2012, 10:41 am JST
マイクロソフト(Microsoft)が、ビジネス向けのソーシャルネットワーキングサービスを提供するヤマー(Yammer)を買収するという噂がにわかに浮上している。この話はBloombergが米国時間14日に匿名の関係者の話として伝えたもので、買収額は推定10億ドル以上で、早ければ今週中にも買収交渉がまとまりそうだという。
ヤマーのサービスは、イーベイ(EBay)や自動車メーカーのフォード(Ford Motors)などすでに20万社以上の企業で導入されている。同社は2008年に元ペイパルCFOのデビッド・サックス(David Sacks)氏などが創業、これまでにあわせて1億4200万ドルの資金をベンチャーキャピタル(VC)などから集めていた。
今回の買収の噂について、ベテランのマイクロソフトウォッチャーとして知られるメアリー・ジョー・フォーレイ(Mary-Jo Foley)氏は、同社によるスカイプ(Skype)買収との共通点を指摘している。マイクロソフトはスカイプ買収の際にも、同社と競合する自社サービスを保有していたが、それでもスカイプ買収に踏み切った。それと同じように、「シェアポイント」(SharePoint)などの企業向けの情報共有技術をすでに持つマイクロソフトは、Yammerの機能を積極的に取り込むことで、ユーザーの裾野を広げることなどが可能になるとの考えを同氏は記している。
エンタープライズ分野の大手ソフトウェア企業が、ソーシャルメディア関連の新興企業を買収する動きがこのところ目立ってきており、最近でもセールスフォース(Salesforce)がソーシャルメディアをつかったマーケティング支援ツールを提供するバディメディア(Buddy Media)を買収(セールスフォースではYammerと競合するChatterというサービスも提供)。また、オラクル(Oracle)でもバディメディアと競合するヴィトルー(Vitrue)を買収するなど、活発な動きが続いている。Bloombergによれば、エンタープライズ分野での企業買収は、2009年の7億1500万ドルから2011年には174億ドルまで拡大しているという。
なお、Yammerと競合するサービスとしては、前述のChatterのほか、ジャイブ(Jive Software)やアサナ(Asana)などがある。
【参照情報】
・Microsoft Said To Hold Talks On Buying Yammer Social Site - Bloomberg
・Three more reasons Microsoft might buy Yammer - ZDNet
・Why the Rumored Microsoft Deal for Yammer Rings True - ATD
・セールスフォース、バディメディアを買収へ - ソーシャルメディア関連の支援サービス強化
・マイクロソフト、スカイプ買収を正式発表 - ウェブでみつけたさまざまな反応(編集担当メモ)
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