米FCC、「Hブロック」10MHzのオークションを来年1月実施へ - スプリントなどが入札参加か
2013.09.17
Updated by WirelessWire News編集部 on September 17, 2013, 11:10 am JST
2013.09.17
Updated by WirelessWire News編集部 on September 17, 2013, 11:10 am JST
米連邦通信委員会(Federal Communications Commission:以下、FCC)は現地時間13日、1900MHz帯「Hブロック」にある10MHzの周波数帯について、ライセンスのオークションを来年1月14日に実施すると発表した。FCCが主催する大規模な周波数帯のオークションとしては、2008年以来5年ぶりとなる。
「Hブロック」とは、上り1915-1920MHz、下り1995-2000MHzの計10MHzを指す名称で、隣接するGブロックはスプリント(Sprint)が保有している。Hブロックを手中におさめることで既存の周波数帯を拡張できる同社は、過去にも何度かHブロックへの関心を表明しており、同社が唯一の入札者となる可能性を懸念する声もあがっている。また同じく入札者候補とみなされたディッシュ・ネットワーク(Dish Network)は入札に参加しない可能性が高いという。
今回のオークションの最低入札価格は15.6億ドルに設定されている。オークションから得られた収益の一部は、警察や消防などのためのモバイルネットワーク構築にあてられる。FCCは、このHブロックを含む65MHzのライセンスを2015年2月までに分配するよう連邦議会から義務付けられている。
このオークションについてはディッシュやT-モバイル(T-Mobile USA)などからFCCに対し、Hブロックと組み合わせて利用できるAWS-3 Mブロックとともにオークションにかけたほうが、通信事業者などが効率的に周波数帯を利用できることから入札価格も高まる可能性があるとして、2014年後半まで実施の延期を求める声も上がっていたという。
また、一部には「65MHzすべてを同時にオークションにかけるほうがより多くの入札参加者が期待でき、連邦政府の収入も多くなる」との声もあったが、この点についてはHブロックが上り・下り一対になった唯一の帯域であることや、現在政府機関が使用していないブロックであることなどから、早期にオークションを実施したほうがデータ通信用帯域の逼迫緩和や、政府が予定する全米公共保安用通信網の構築資金確保に役立つとの判断がFCCで働いたとFierce Wirelessなどでは記している。
【参照情報】
・FCC sets H Block spectrum auction for Jan. 14, with Sprint seen as lead bidder - Fierce Wireless
・FCC Schedules First Major Spectrum Auction in More Than Five Years - AllThingsD
・FCC to auction H block spectrum in 2014 - PC World
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