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グーグルが「Project Link」を発表 - 第一弾はウガンダでの光ファイバー網構築

2013.11.21

Updated by WirelessWire News編集部 on November 21, 2013, 15:58 pm JST

グーグル(Google)は米国時間20日、アジアやアフリカなどの新興国で高速かつ安定したインターネット・アクセスを提供するための新たな取り組み「Project Link」を発表、同時にウガンダの首都カンパラで数ヶ月にわたって進めてきた活動の模様を明らかにした。

Project Linkは、ネットワーク接続のスピードが遅く不安定な地域に光ファイバー網によるバックボーンを構築することで、現地の人々が高速で安定したブロードバンド回線を安価に利用できるようにすることを目標とした試み。ただし同プロジェクトはあくまで営利目的で行われ、グーグルは自社で構築した光ファイバー網を現地のインターネットサービスプロバイダー(ISP)や携帯通信事業者に有料で提供するという。

この話題を取り上げたTechnology Reviewによると、第一弾となるカンパラではすでにネットワーク構築が進んでおり、最大で10社のISPや携帯通信事業者がこれを利用できるようになるという。また契約先では提供するサービスの通信速度が約100倍も速くなるとされている。

同プロジェクトの責任者を務めるグーグルのカイ・ウルフ(Kai Wulff)氏によると、Project Linkのネットワークは主にモバイル端末での利用を想定したものだが、ISPが病院や大学などの施設に光ファイバーを延長することもできるという。また、現時点で同地域の10社の通信事業者のうち、3社がグーグルとの契約を済ませているという。

グーグルはProject Linkの今後の展開について具体的な情報を明らかにしていないが、同プロジェクトのウェブサイトには、アフリカ以外の地域に展開する可能性もあると記されている。

なおTehnology Reviewでは、いまだにネットを利用できない人々が全世界で約27億人も存在しており、またアフリカ大陸での普及率は16%程度に過ぎず、広範な普及のためには利用料が月額5ドル以下まで下がる必要があるとするU.N. Broadband Commissionの報告が紹介されている。

【参照情報】
Google launches Project Link, will build fiber internet networks in developing areas - The Verge
Google Tries to Turbocharge Internet Service in Uganda - Technology Review

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