モバイル決済サービスを提供する米スクエア(Square)が株式公開に関わる計画の詳細を米国時間14日に明らかにした。
スクエアが7月下旬に米証券取引員会(SEC)に株式公開の申請書類を提出し、上場準備を開始していたことは既報の通りだが、その中味や同社の業績などが明らかにされたのは今回が初めて。この話題を採り上げたNYTimesやBloombergでは、同社の業績について、昨年の収入(売上)が8億5000万ドルと前年から54%増加したいっぽう、損失も前年の1億400万ドルから1億5400万ドルまで拡大していたとしている。また今年上半期は、収入が5億6100万ドル、損失が7700万ドルで、通年の収入は10億ドルを超える見込み。なお、昨年の決済処理金額はあわせて238億ドルで、決済処理の手数料収入は前年比63%増の7億780万ドルに拡大したという(スクエアは取り扱い金額に対し一律2.75%の手数料を徴収している)。
公開される株式数や株価については、今後投資家からの反応などをみながら決定されることになるが、WSJではスクエアが提出書類のなかで最大で2億7500万ドル相当の株式を公開する用意があるとしていると記している。また同社がJPモルガン・チェース(J.P. Morgan Chase)などの一部の投資家と結んだ資金調達に関する契約のなかに、株式公開価格が1株18ドル56セントを下回った場合には投資家側が追加の株式を取得できるとする条項がいることをあげ、この18ドル56セントで公開された場合、同社の評価額が74億ドルになると指摘している。
なお既存の株主構成については、共同創業者兼CEOのジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏が株式の24.4%を、またベンチャーキャピタルのコースラ・ベンチャーズ(Khosla Ventures)が17.3%をそれぞれ保有しているという。
【参照情報】
・Square, the Mobile Payments Company, Discloses I.P.O. Plans - NYTimes
・Payments Startup Square Discloses IPO Plans - WSJ
・Square Files for IPO as CEO Dorsey Juggles Twitter Revamp - Bloomberg
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